志末与志著『怪獣宇宙MONSTER SPACE』

怪獣monsterのコンテンツを中心に興味の赴くままに色々と綴っていくブログです。

2018-01-01から1年間の記事一覧

三好政長(三好宗三)―細川晴元権力の体現者

戦国時代、三好長慶は細川晴元や将軍足利義輝と戦い三好政権を樹立した。長慶は三好之長以来、受領名「筑前守」を名乗る三好氏の嫡流であった。一方で三好氏には多数の支流があり、長慶という「主流」にある時には従い、ある時には対立して生き残りを図った…

『フロイス日本史』に見る永禄の変への道

永禄の変とは永禄8年(1565)5月19日、室町幕府将軍足利義輝が三好義継、松永久通、三好長逸らの襲撃を受け殺害された事件である。戦国時代の足利将軍は影が薄い存在のようにも捉えられがちだが、この事件は織田信長上洛のきっかけとなっただけに知名度も高…

『ウルトラマンジード』最終回で起こったことについて

『ウルトラマンジード』という作品は私にとってとても啓発的な作品でした。ウルトラマンゼロとウルトラマンベリアル、この2人のキャラクターについては、有難いことに彼らが生まれた時からずっと付き合いがあるわけです*1。『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 …

三好孫九郎生勝の役割についての雑考

戦国時代、畿内と四国を跨ぐ勢力を築いた三好政権の主宰者の地位は「三好本宗家」によって継承された(と言っても二代だけだが)。しかし、天正元年(1573)11月16日「三好本宗家」の当主・三好義継が織田信長の部将・佐久間信盛に攻められ死去したことで「…

元亀の争乱における細川昭元(細川信良)―織田信長に天下を取らせた男

何となくリアルっぽさがある人気戦国歴史漫画『センゴク』を読んでいて思わず吹き出したシーンがある。『センゴク』第一部第五巻(だったか…)には比叡山で織田信長包囲網を代表する大名たちが参会する、漫画らしさ重視の場面がある。ここに現れたのは朝倉義…

デジタルモンスターXの参戦デジモン考

デジタルモンスターXは平成31年(2019)3月発送予定の育成ゲーム玩具である。平成最後のデジモンギアという名誉なのか不名誉なのかよくわからない称号を持つことになる育成ギアである。 p-bandai.jp ※なお、この記事が上がる時点では受注は終了している。今…

三好長逸―中央政権の矜持を抱き続けた「三人衆」の構想者

三好長逸は『日本人名大辞典』によれば、以下のような説明がなされている。 三好長逸 みよし-ながゆき ?-? 戦国時代の武将。 三好之長(ゆきなが)の孫。三好三人衆のひとり。松永久秀と協力し,宗家の三好義継(よしつぐ)を後見した。のち久秀・義継の同盟軍と…

今年のプロ野球総括記事(平成30年)

適当な呟き記事福岡ソフトバンクホークス 日本一おめでとうございます。正直傍目から見てるぶんには飽きてきた。しかし、ホークスは南海時代の暗黒やプレーオフ導入時に優勝したにも関わらず敗退してきた歴史もあり、勝てる時に勝っておけというのは至言であ…

細川氏綱の実名について―「氏綱」って何やねん論

不肖ながら私が細川氏綱という人物について詳しく調べ出したのはここ数か月の話にすぎない。が、この人物の名前は10年以上前から知っている。中学の頃歴史手帳を買っていたことがあり、それには付録として室町幕府歴代執事・管領表が付属していたからだ。歴…

ウルトラマンフェスティバル2018の感想

平成30年(2018)8月23日に池袋サンシャインシティで開催されたウルトラマンフェスティバル2018、いわゆるウルフェスに行って来たので、感想を書いて行きます。 展示 ウルトラ怪獣総登場と言えば、ウルフェス2013を思い出しますね。あの時は造形物や珍しいソ…

『ウルトラマンギンガ』ジャンナイン論・第5章「ナインは希望の星なのだ:『ウルトラマンギンガ』第7話~第11話」

第7話「閉ざされた世界」(脚本:長谷川圭一 監督:原口智生) 6話が終わった後、『新ウルトラマン列伝』は過去作品や総集編の放送が続きます。途中には『劇場スペシャル』の公開もありましたが、上映館数が少なく、多くのウルトラファンにとってはこの第7話…

三好義継はなぜ自ら死を選んだのか―「天下人」継承者たちの戦い

天正元年(1573)は濃尾の大名織田信長がそれまで共に室町幕府を運営してきた将軍足利義昭を追放し、織田政権を樹立した年である。また、この年には信長がそれまで戦ってきた有力大名の死が相次いだ。4月には甲斐の武田信玄が死に、8月には越前の朝倉義景、…

徳川氏の実名に見る「秀吉」の有無

豊臣政権下において元服した徳川家康の息子は四人いる。次男秀康、三男秀忠、四男忠吉、五男信吉である。家康の長男信康は天正7年(1579)に切腹に追い込まれ、六男忠輝が元服したのは慶長7年(1602)、家康が将軍となる前年である。さて、これら豊臣政権下…

現代社会で常盤ソウゴは「王様」になることが出来るのか?

平成仮面ライダー20作目『仮面ライダージオウ』の主人公・常盤ソウゴはぶっ飛んだキャラクター造型である。何とこの主人公、現代社会において「王様になりたい」という夢を持っているのだ。これは作中でも異様な性格として描かれ、第1話では高校の進路指導で…

『ウルトラマンギンガ』ジャンナイン論・第6章「『ギンガ』のジャンナインはウルティメイトフォースゼロに所属しているのか?」

さて、ここまでの章で『ウルトラマンギンガ』のジャンナインの活躍を見てきました。 『ギンガ』のジャンナインには色々と謎がありますが、最大の謎、というか根源の謎はこのジャンナインがゼロ時空のジャンナインか、という問題です(以下、『キラーザビート…

豊臣秀頼は豊臣秀吉の実子ではない?―論争の意義

はじめに 豊臣秀吉は戦国時代の日本列島を統一し、江戸幕府に繋がる統一政権を作り上げた人物である。しかし、豊臣政権は秀吉の死後、豊臣政権の宿老であった徳川家康によって政権を奪われ、江戸幕府にアップグレードされた。秀吉の遺児で名目的には豊臣政権…

『ウルトラマンギンガ』ジャンナイン論・第2章「ジャンキラー襲来!:『ウルトラマンギンガ』第1話~第6話」

第1話「星の降る町」、第2話「夏の夜の夢」 この2話は『ウルトラマンギンガ』の言わばパイロット編に当たる回であり、ニューヒーロー・ウルトラマンギンガの登場を描いているため、ジャンキラー(ジャンナイン)の登場はありません。 ジャンキラー(ジャンナ…

『ウルトラマンゼロ&ニュージェネレーションヒーローズ大全科』レビューと感想

『ウルトラマンゼロ&ニュージェネレーションヒーローズ大全科』(秋田書店)は8月20日月曜日発売です! …のはずが、予約特典のブロマイド付きのものを予約したら、8月17日には発送され、発売日の2日前である18日には届きました。なぜなのかはよくわかってい…

ウルトラマンゼノン論―颯爽登場で終わったウルトラマンは未来をつかみとれるのか

ウルトラマンゼノンとは『ウルトラマンマックス』第13話「ゼットンの娘」において、マックスに続くもう1人のウルトラマンとして登場したウルトラマンである。しかし、『ウルトラマンマックス』は原点回帰を強く志すシリーズであったため、ゼノンはマックスに…

【ポケモンGO】チコリータの高さと重さについての報告と分析

私事ですが、先日ポケモンGOでチコリータ50匹目を捕まえました! 言うまでもありませんが、これがチコリータです。とてもかわいいですね。 チコリータを発見すれば、即ズリの実、モンスターボールを投げ続けるのは当たり前ですよね!*1さらに私はリリースも…

ウルトラマンマックスの出身地論―「M78星雲のどこか」

平成17年(2005)の夏―家族とともに伯父夫妻の家を訪れ、その際リビングの卓上カレンダーで初めてウルトラマンマックスの姿を見た。当時は中学生だったが、伯父夫妻の息子たち、つまり私の従弟は一回り下の年齢であり、特撮を「卒業」したと言っても、伯父夫…

『ウルトラマンギンガ』ジャンナイン論・第4章「今戦うときが来た!:『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル』」

『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル』(脚本:谷崎あきら 監督:アベユーイチ) 『ウルトラマンギンガ』の最初の劇場版です。同時上映の『大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア』を含めても上映時間は40分ちょっと、しかも全国公開とはいえ上映館数は約20…

『劇場版ウルトラマンジード』にウルティメイトフォースゼロが登場した「意味」はあったのか

1 はじめに 平成30年(2018)3月10日、『劇場版ウルトラマンジード つなぐぜ!願い!!』が劇場公開されました。この映画には色々と見所があったかと思いますが、私が注目していたのはウルティメイトフォースゼロのヒーローたちが登場するということでした(…

『ウルトラマンギンガ』ジャンナイン論・第3章「『ギンガ』のジャンナインはスパークドールズか?」

『ウルトラマンギンガ』に登場する怪獣・ウルトラマンは基本的にダークスパークウォーズを経て、ギンガ宇宙に飛ばされてきた存在です。 『ギンガ』に登場する怪獣もウルトラマンもスパークドールズ化されて意志を奪われた存在であり、名前の末尾に(SD)とい…

開設の辞

どうも、志末与志です。 これまではTwitterで種々思ったことどもを述べて参りましたが、140字だとだらだら長々とはなかなか書けないと思うことも多くなり、ブログを開設しました。 気付けば、自分のホームページを持ちたいという思いは長くあり、Twitterをや…