志末与志著『怪獣宇宙MONSTER SPACE』

怪獣monsterのコンテンツを中心に興味の赴くままに色々と綴っていくブログです。

『ウルトラマンギンガ』ジャンナイン論・第5章「ナインは希望の星なのだ:『ウルトラマンギンガ』第7話~第11話」

 6話が終わった後、『新ウルトラマン列伝』は過去作品や総集編の放送が続きます。途中には『劇場スペシャル』の公開もありましたが、上映館数が少なく、多くのウルトラファンにとってはこの第7話が3ヶ月越しの『ギンガ』となりました。しかし、今回はジャンナインの新しい出番はありません。
 ただ、ほぼ総集編の前半では改めてヒカルたちと友也との確執、ジャンナインの目覚めと共闘の流れがおさらいされます。
 何とこの流れでジャンナインからジャンスターに変形するバンク映像が登場しています!
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 結果的にこの後ジャンナインがジャンスターに変形するのがバンク映像として描かれることはなく、貴重なシーンをこんなところで流しています。一応作ったものを流さないのはもったいない、だから総集編パートで流したってことでしょうかね(ほとんどはジャンスターからジャンナインへ変形する映像の巻き戻しですしね)。
 そして、この回はジャンナインのスパークドールズが登場しています。

ヒカル「(ヒカルのスパークドールズを物色している友也に対して)欲しい怪獣いるんならあげるぜ?」
友也「いいです。僕にはこれがありますから」

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 友也のジャンナインへの信頼が窺える台詞ですね(「これ」と言っているのは人格扱いしていないようで若干気になりますが…)。

おまけ:状況分析に使われるガンパッド
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  • 第8話「奪われたギンガスパーク」(脚本:長谷川圭一 監督:石井良和)

 この回もジャンナインの出番はありません。『劇場スペシャル』では活躍していたとはいえ、6話で仲間になったのに、それから仲間としての出番がないのが2話も続くと、『ギンガ』の話数が少ないこともあって不安になります。
 ご丁寧にも出撃不能というシーンがガンパッドで表示されます。
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友也「ジャンナインの自己修復まであと5時間…予想以上に前回の戦闘ダメージが大きかったか…」

 『劇場スペシャル』から厳密に何日経っているのかはわかりませんが、ダークザギとの戦いで受けた戦傷はまだ修復されていなかったようです。その割には5時間で自己修復完了は速い気もしますが、『劇場スペシャル』から本気で修復していなかったのでしょうか?(上の画像の63%が全体の修復済み箇所を表しているのだとしたら、12時間で完全な自己修復が可能な計算にはなります)
 『劇場スペシャル』から『ギンガ』後半までに、人知れない友也とジャンナインの戦いが…などの妄想も閉ざされてしまうのが悲しいですね(「前回の戦闘」がダークザギ戦ではない可能性もあると言えばありますが、さすがにそこまで行くと補完と言うには無茶でしょう)。
 今回はジャンナインの登場こそありませんが、ジャンナインを使えないなりに友也がガンパッドを用いギンガスパークの奪還に活躍します。
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  • 第9話「漆黒のウルトラ兄弟(脚本:荒木憲一 監督:石井良和)

 ようやくジャンナインの『ギンガ』後半初登場!そして参戦です。結果的には2話連続で出なかっただけですが、すごく再登場が長かったように感じます。
 ウルトラマンダーク、ウルトラセブンダークへのダークライブを使い分け、ギンガ(ヒカル)をボコボコにする美鈴の父・石動誠一郎。アントラーの磁力光線のせいで、身動きが取れないでいる友也でしたが、タロウのウルトラ念力の力でガンパッドを取り戻して脱出し、ギンガに加勢します。
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 ジャンキャノンがウルトラマンダークに命中します!
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 対するウルトラマンダークはジャンスターへウルトラスラッシュを放ちます。ギンガスラッシュ、ティガスラッシュと『ギンガ』でのジャンナインはウルトラマンからスラッシュ系の技で攻撃されるのが多いですね。
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 ウルトラスラッシュを受けたジャンスターは若干揺らめきますが、直後にジャンナインに変形します。そこまでダメージはなかったのでしょうか。
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 ウルトラマンダークもセブンダークへとダークライブして対抗します。
 友也にとっても、ジャンナインにとっても戦う相手が友(友也にとっては美鈴、ナインにとってはゼロ)の父親になってくるのが面白いマッチアップと言えます。

友也「行くぞ!」
『ジャンファイト!』

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 …ん?「ジャンファイト!」はジャンスターからジャンナインへの変形の時に発するコマンドでは?変形後にまた変形コマンドを指令するんでしょうか?ジャンナインのポーズ的にはファイティングポーズと言うより、ジャンフラッシャー発射時のポーズに見えますし、ガンパッドの押しているボタンもジャンファイトのコマンドボタンよりは左に見えます。もっともパッドモードなので、ここでジャンフラッシャーのコマンドボタンを押していたとしても「クランチ!ジャンナックル」が発動し、撃つのはジャンナックルとなります。
 編集ミスか、意図的なものだとしたら、ナインが攻撃しようとするエフェクトを付ける手間を省いたとか、そういう事情ですかね?「クランチ!ジャンナックル!」のコマンドが使われていたとしたら、ジャンナックルを撃つも、当たる直前でギンガを盾にされ寸止め!みたいな画も考えられます。はっきり言えばどうでもいいシーンなのですが、ちょっと釈然としない描写ですね。
 しかし!
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 セブンダークがグロッキーとなっていたギンガをガードベント盾にすると…
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 ジャンナインも攻撃の姿勢を緩めてしまいます。
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 隙を突いたセブンダークはエメリウム光線を放ち、すかさずキックを加えてきます。
 何と卑劣な!
 相手の仲間を盾にして攻撃を封じた上で速攻を仕掛けるとは!
 ジャンナインも友也も仲間を傷つけることには敏感であると思われるので、効果覿面ではありますが…選りによってここでそれをやるのか!
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 倒れたナインにセブンダークはさらにワイドショットを撃とうとしますが…
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 「負けちゃダメだ!美鈴のために!」と気力を奮い起こし、復活したギンガが阻止します(『キラーザビートスター』でゼロがジャンキラーにワイドゼロショットを撃とうとした直前ジャンボットの制止を受けたのを少し思い出します)。この流れでギンガはセブンダークに熱い拳を打ち込み、ギンガクロスシュートでセブンダークを倒します。
 …あれ?
 ジャンナインが出た意味は…?
 ヒカルの心が復活する時間を少し稼いだ、セブンダークの悪辣さを印象付けた…という効果はあったでしょうが…ジャンナインとしての活躍という意味では…?ジャンスターがジャンキャノンを撃った以外は、攻撃を一方的に食らっただけで、ジャンナイン自体はほぼ「出た」だけですね。こういう時に限って、変形バンクはきっちり流しているのを見ると、「よし変形は流した!販促ノルマ達成!」みたいなノリなのではないかと疑心暗鬼も働きますが、まあ邪推はやめておきましょう。
 完全に余談になりますが、ウルトラマンダークとウルトラセブンダークの登場を知った時に僕が最初に思ったのは、ギンガとジャンナインのタッグでダークウルトラ兄弟2人と戦うんだな、でした。しかし、実際には一人の人間が2体のウルトラマンのスパークドールズを使い分け、タッグ戦ではなく基本的に1対1をやったわけです。マンダークとセブンダークの使い分けやこれに伴う映像も面白かったのですが、ジャンナイン(と今回に限ってはジャシュラインも)は割を食ってしまったわけで、出ないよりはマシ、と言ってしまえば身も蓋もありませんが、出ても出なくても物語上の影響があまりない出番は遺憾の一言ですね。

  • 第10話「闇と光」(脚本:谷崎あきら 監督:アベユーイチ)

 あっという間の『ギンガ』最終章開幕です。そして、この回が『ギンガ』後半で唯一ジャンナインが躍動する回でした。
 提供画はスーパーグランドキングを抑え込むギンガとジャンナインでした。
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 降星小学校の校舎にスーパーグランドキングが迫ります!
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ヒカル「学校をぶっ潰すつもりか!?」
友也「そんなこと、僕が許しません」
『ウルトライブ!ウルトラマンギンガ!』

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『カモン!ジャンナイン!』

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 『カモン!ジャンナイン!』のコマンドが使用され、ジャンナインが呼び出されるシークエンスが描かれるのは今回が初です。ジャンスター状態で宇宙空間に待機しているジャンナインが空間転移で飛来し、ジャンナインに変形する、というのがジャンナイン登場の経緯のようです。宇宙空間から結界で閉ざされた小学校近辺に直接出入りできるなら、皆でジャンスターに乗れば空間転移で外の世界に逃げられるのでは…?
 それはさておき、ついに第6話以来のギンガとジャンナインの共闘の時!
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 「ジャンキラーのテーマ」が流れる中、ギンガとジャンナインは息の合った連携を見せ、スーパーグランドキング相手にも優位に立ちます。ギンガがキック、ナインがパンチで攻めて行くという戦いぶりのようですね。
 しかし…

ナックル星人グレイ「やったわね!銀ピカ仮面にガラクタロボット!でもあたしのグランドキングに手を出したら、こいつの命はないわよ!」

 身体の特徴を言っているに過ぎない「銀ピカ仮面」に比べて、「ガラクタロボット」とはきつい表現ですね…
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ヒカル「美鈴!」
友也「美鈴さん!?」

 美鈴を盾にされたギンガとナインは攻勢をかけることが出来ず、逆に追い込まれます。
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健太「どうしたヒカル!?」
千草「一条寺くん!戦って!」
ギンガ(ヒカル)「ダメだ!」
ジャンナイン(友也)「この怪獣の中に美鈴さんがいるんです!」

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 本放送時の字幕では上記の台詞はヒカルと友也がしゃべっているのにも関わらず、ギンガとナインの台詞名義になっていましたので、一応書き留めておきます。
 そこへギンガがヒカルに呼びかけてきます。ギンガは言います。ヒカルを美鈴の意識に送り、彼女を闇から救い出せと。承知したヒカルはギンガの力で美鈴の意識へ飛びます(これまた余談ですが、ヒカルを送る光線の発射動作がウルトラマンネクサスのコアインパルスの発射動作と似ています)。
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ジャンナイン(友也)「礼堂くん!?何を!?」

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ヒカル「ちょっと行ってくる!後は任せたぜ!」

 ヒカルの意識を失ったギンガは棒立ちです。
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 この間はジャンナインが一人でスーパーグランドキングに対することになります。
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 さっきとギンガの立っている場所が違うような…
 中の美鈴を傷つけることは避けねばならず、それでいてギンガと学校も守らなければならない。この微妙なさじ加減の中、一進一退の攻防が繰り返されます。
 そこへ!
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 健太、千草、石動誠一郎がギンガライトスパークでウルトライブしたウルトラマンティガウルトラマンウルトラセブンが駆け付け、加勢します!
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 突然のウルトラマン3人登場にジャンナイン(友也)は戸惑います。

ジャンナイン(友也)「あなた達は…!?」
ウルトラマンティガ(健太)「俺達も戦うぜ!」
ウルトラマン(千草)「美鈴を取り戻すんだから!」
ウルトラセブン(石動)「あんなバケモノに娘はやれん!」

 偶然ですが、初代ウルトラマン(1)、ウルトラセブン(7)、ウルトラマンティガ(3)、そしてジャンナイン(9)と数字に縁があるヒーローが集っていますね。
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 3人のウルトラマンの助けもあり、スーパーグランドキングは一気に学校とギンガから引き離されます。
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 とは言え、ウルトラマンへのウルトライブには3分という時間制限もあり(学校から引き離した次のシーンにはもうタイマーが点滅している!3分って短いですね…)、ウルトラマンたちは一人ずつスーパーグランドキングによって倒されていきます。
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 結局、またジャンナインが一人でスーパーグランドキングと戦うことになります。この回は3人のウルトラマンが登場!という要素もメインエポックの一つだったと思うのですが、観直してみるとジャンナイン単体の出番が思ったよりも多く、3人のウルトラマンの活躍は実に乏しいです(ほとんど出落ちと言っていいくらいです)。このコラムの都合で言えば、ジャンナインの出番が多いのはいいことなのですが、それにしても3人のウルトラマンの出番が短い。登場させるからには何かしらの見せ場は作ってほしかったですね。
 ギンガもついにカラータイマーが鳴り始めます。
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 ジャンナインはスーパーグランドキングを背負い投げしようとしたりもしています。無茶ですね。
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 右腕の鎌で吹っ飛ばされたジャンナインは意識を失っているギンガまで吹っ飛ばしてしまいます。6話の意趣返しですかね。
 スーパーグランドキングはさらに必殺光線・グランストリークを発射!
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 ジャンナインは自分を盾にギンガを庇いに行きます(前回のセブンダークと比べて何と仲間愛にあふれたシーンでしょうか)。
 ピンチの中、ついに美鈴と和解したヒカルの意識がギンガに戻って来ます!
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 「ウルトラマンギンガの歌」がかかる中、ギンガハイパーバリアーでグランストリークを跳ね返したギンガはヒカルと美鈴が2人でライブした状態、彼らの言葉を借りるなら「超最強!」です。「超最強」となったギンガはスーパーグランドキングを一方的に叩きのめし、ギンガサンシャインで葬ります。
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 スーパーグランドキング相手にほとんど単体で時間稼ぎをし、ギンガを庇ってグランストリークを浴び続けたジャンナインにこの戦いにまで参加する力は残っていませんでした…。身体もピカピカと不穏に光っており、爆発一歩手前を何とか耐えているといった風に見えます。
 今回のジャンナインは最後の戦いこそ傍観者ですが、1話ほぼ丸々出ずっぱり!ギンガとの息の合った連携や単体でもスーパーグランドキングと互角にやり合うパワー、ウルトラマンと違い戦闘時間に制限がないことによる時間稼ぎ、身を呈してギンガを守る、など友也とジャンナインだからこそ出来るという場面も多く、満足度の高いものとなりました。
 さて次回は…って、もう最終回じゃないですか!ここへ来てようやくジャンナインが再び活躍するかと思ったところでもう最終回とは…。

おまけ:ビートスターのスパークドールズ
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 ジャンナイン(ジャンキラー)の生みの親である人工天球のマスターコンピューター・ビートスターのスパークドールズが何と登場しています。このソフビ人形は「ソフビヒーローVS ウルトラマン対決セット」のシリーズで商品化されたものですね。アベ監督のお遊びのようなものだと思いますが、真面目に考えると人工天球がダークスパークウォーズに参戦していたのかと衝撃的です。

  • 第11話「きみの未来」(脚本:長谷川圭一 監督:アベユーイチ)

 『ウルトラマンギンガ』最終話です。ジャンナインは前回頑張った分今回は出撃不能、ギンガと闇の支配者との戦いが描かれます。
 ついに闇の支配者・ダークルギエルがその姿を現し、復活を果たします。
 ダークルギエルとギンガは戦い始めますが、友也はギンガに力を貸すことができない自らを責めます。
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 前回の損傷が激しかったためか、ジャンナインは宇宙空間へも帰還せず、校舎の近くで横になっています(わかりやすさ優先とは言え、野ざらし状態なのはもう少し手心が欲しいですね)。

友也「ジャンナインが使えたら…僕が…」

 ギンガを倒したダークルギエルは人々を絶望に追いやろうとしますが、人間たちの思いが生み出したギンガライトスパークはついにウルトラマンタロウ(SD)を復活させます。
 タロウ(SD)はそのパワーをギンガへ伝え、復活したギンガはダークルギエルを倒し、そしてダークスパークの消滅を見届けるのでした…。
 こうして、『ウルトラマンギンガ』の戦いは終わりました。
 ダークスパークの呪いが解けたスパークドールズたちは光りながら、宇宙空間へ、自分たちの故郷へと帰って行きます。
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 その中にはいつの間にか機能を回復していたジャンスターの姿もあります。
 ジャンナインとも別れの時なのです。友也のガンパッドにメッセージが届きます。
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『GOODBYE FRIEND』

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 ジャンナインの感情表現か、ジャンスターも発光します。
 ヒカルとギンガも別れを済ませ、ギンガとジャンナインはスパークドールズとともに宇宙へ旅立っていきます。
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友也「グッバイ、フレンド」

 『GOODBYE FRIEND』…この言葉を残し、『ウルトラマンギンガ』でのジャンナインの戦いも終わりました。さらばジャンナイン、また会う日まで!

後半まとめ
 前半や『劇場スペシャル』からの流れで、ジャンナインがギンガに次ぐサブヒーローとして活躍していく!と思っていたら、肩透かしを食らった…というのが偽らざる感想ですかね。ジャンナインがその特性を生かし、ギンガと共に戦う戦士であることをアピールできたのは第10話だけでした。
 『ギンガ』後半は人間の未来への想いがギンガライトスパークとなり、ヒカル以外の人間もウルトライブが可能となる流れがあり、ヒカル以外の人間がウルトライブした怪獣やウルトラマンがギンガの戦いの前座や共闘の相手を担うことが多く、これがジャンナインの出番を削ぐことに繋がりました(ギンガライトスパークのウルトライブとジャンナインの出番を両立することも可能であったと思いますが、『ギンガ』の制作環境でそこまで求めるのは酷だったでしょう)。結果的にはジャンナインは危惧していた噛ませ犬役を担うこともありませんでしたが、同時にサブ戦士として与えられる出番も少なくなってしまいました(噛ませ犬役でもいいから出番が欲しかったかと言えば判断が難しいところです)。
 また、『ギンガ』後半でのジャンナインは第9話でジャンスターがジャンキャノンを撃った以外は全く技を使っていません。かつては「全身武器の塊」とも称されたロボットが武装を全く使用しなかったというのも寂しいですが、何よりせっかくなりきりアイテムとして商品化しているガンパッドの販促もこれでは大丈夫なのかと思えます(『新ウルトラマン列伝』の総集編でしつこくジャンスターダストのシーンを流しておけばそれでガンパッドの販促をやっていたつもりだったのですかね)。第9話や第10話を個別に見ていけば、武装を使わない理由はあるのですが、全体的に見るとやはり歪な印象を拭えません。ガンパッドの音声も「クランチ!ジャンナックル!」、「チェンジ!ジャンスター!」、「ジャンフラッシャー!」の3種は未使用に終わっています。
 やはりジャンナインにはもっと活躍してほしかった。出番も増やし、技も使ってほしかった。そこで全体の流れを変えないまま、どうすれば満足できる出番を増やせるかを考えてみました*1。まずは第7話ですね。不評な前半の総集編パートを削り、ダークガルベロスとの戦いをジャンナインも加えた三部構成にしましょう。第1ラウンドでブラックキングが敗北した後、直にギンガになるのではなく、ヒカルは一時傷を癒し、第2ラウンドをジャンナインとダークガルベロスの戦いに当てましょう。ジャンナインが優勢となるも、ダークガルベロスの分身幻術を見破れず敗退…のような形にすれば、ジャンナインの株もなるべく傷つかず、ダークガルベロスやギンガの凄さもアピールできるのではないでしょうか。第9話も少しでもジャンナインの出番を有意義にするために技を使いましょう。ジャンナックルを使えば、ガンパッドの未使用音声もフォローできますし、ギンガを盾にされ寸止めや、セブンダークの周りに飛ばすことで撹乱し、時間稼ぎもわかりやすくなります。これらの案はただの思いつきにすぎませんが、ジャンナインという存在をもっと有効活用しないと出た意味が薄くなってしまうじゃありませんか。

*1:当たり前ですが、以下の試案はあくまで何の制作事情も知らない素人考えであり、実際にそれがやれるのかというのは大いに疑問です。それを前提とした戯言とお捉えください