『ウルトラマンギンガ』の最初の劇場版です。同時上映の『大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア』を含めても上映時間は40分ちょっと、しかも全国公開とはいえ上映館数は約20館しかありません。まさに「劇場スペシャル」としか言えないようなつつましさですが、この作品に『ギンガ』らしさの全てが詰まっていると言っても過言ではない出来栄えになっています。
この作品において、ジャンナインも映画初登場を果たしています。その出番と活躍を見て行きましょう。
バルキー星人の『ギンガ』前半おさらいを経て本編に入って行きます。ヒカルとタロウは降星山にスパークドールズの存在を感じます。ヒカルは仲間たちと連絡を取り、スパークドールズを探しに降星山へ向かいますが、そこには闇の支配者の新たなエージェント・イカルス星人もいました。イカルス星人に美鈴を人質とされたヒカルたちはやむなくイカルス星人にスパークドールズを渡します。レッドキング、シーゴラス、ベムスター、バラバ、キングクラブ、ハンザギランのスパークドールズを手にしたイカルス星人は連続でダークライブを行いタイラント(SDU)となります。ヒカルはウルトラマンティガにウルトライブし、タイラントと戦いますが、ゼペリオン光線をベムスターの腹に吸収され苦境に立たされます。
そこへ!
ジャンスターが救援に駆けつけます!
ジャンスターはジャンキャノンを撃ちながらタイラントに突っ込んでなぎ倒し、ティガを救い出します。
「ジャンナインのテーマ2」とも言える「ジャンキラーの謀略」が流れだし、高揚感を煽ります!
友也「見ちゃいられませんね」
友也「ジャンファイト、ツーダッシュ」
『ジャンファイト!』
「ジャンファイト、ツーダッシュ」はジャンナインの原典であるジャンボーグ9がジャンカーZから変形する時に操縦者のナオキが発する掛け声です。ジャンナインはジャンボットとの共通要素が多いヒーローであるため、ガンパッド音声もただの「ジャンファイト」ですが、ここで操縦者である友也が「ツーダッシュ」まで言うのは感慨深いですね。
また、ジャンナインの変形バンクは今作が初登場となります。ジャンキラー時は黒い背景だったのが、黄色の背景となり、もはや闇の戦士ではないことをアピールしています。
着陸シーンは『キラーザビートスター』のものを左右反転して流用したものとなっています(左右反転したためによく見ると足の配色の赤と銀が逆です)。
ティガ(ヒカル)にナイン(友也)は再び手を差し伸べます。
友也「勢いだけで突っ走りすぎなんです!」
ヒカル「悪ぃ!助かった!」
こうして、再びヒカルと友也は手を組みます。
友也「借りを…返したかっただけです」
そこへ起き上がったタイラントが向かってきます。ジャンナインとタイラントは『ゼロファイト』においても対戦経験がありましたが、この時は決着付かずに終わっています。ジャンナインもタイラントも複数の怪獣の特性を融合して作られた過去を持っており、このマッチアップは似た者対決と言えそうです。
『ジャンキャノン!』
ガンパッドをクイッと下げる友也がカッコいいですね。
ジャンナインはタイラントの足下にジャンキャノンを撃ち、土煙を巻き上げます。ちなみに第4話ではジャンキャノンは立てて撃つとビームで、横倒しで撃つと実弾のような演出がされていましたが、ここでは横倒しでビームを撃っています。『キラーザビートスター』では横倒しでビームを撃っていたこともありますので、アベ監督にはジャンキャノンの向きでエフェクトを使い分けるようには思っていなかったのでしょう。
視界を失ったタイラントにティガがキックを撃ち込みます。
倒れ込むタイラント。これを見たタロウ(SD)も「見事な連携攻撃だ」と評します。
タイラントはバラバ鞭を射出しますが、ジャンナインはジャンキャノンを盾に防ぎます。
両者とも動きがままならないまま力比べかと思われましたが…
ティガスラッシュによって、バラバ鞭は切断されます。さらにジャンナインはバラバ鞭を上空へ投げ…
これをティガが上空でタイラントに向かって蹴りつけます。『ウルトラマン列伝』以来、タロウ対タイラントの映像を評して、最強怪獣であるタイラントを倒せるのはタイラントの武器だけ、は何度も言われていたことですが、新規映像作品においてそれが再現されたのは今回が初めてです。『ウルトラマンタロウ』へのオマージュを織り交ぜた戦法と言えます。
『ジャンスターダスト!』
トドメとして、ジャンナインがジャンスターダストを撃ち込み、タイラントは爆発四散します。
ジャンナインとウルトラマンティガ、二大戦士の勝利です!
ティガとジャンナイン、これまでに特に接点がなかったウルトラ戦士同士のこうした共演も『ギンガ』ならではのものですね。
戦いを終えたヒカルたちはイカルス星人を尋問しますが、イカルス星人は闇の支配者についての情報を話そうとしません。そこで…
(画像は無理矢理繫げています。実写なのでアニメのように完璧に一枚画にはなりません)
ジャンナインがイカルス星人を狙撃する構えを見せ、脅しをかけます。それにしても、このジャンナインの画と態度はカッコいい!
イカルス星人はとうとう支配者の素性について話す気になりますが、話そうとしたところで謎の光線に襲われスパークドールズに戻されます。近くに支配者がいることを察するヒカルたちですが、支配者はさらにダークザギにダークライブし、ヒカルたちを襲います。
友也がジャンナインを起動させ、ダークザギに立ち向かいます。ダークザギは「来訪者」がスペースビーストから自らを守るために作ったウルティノイドでしたが、歪んだ自我に目覚め逆にビーストを支配する者となって暴走した存在です。有機生命体を抹殺するために作られた宇宙最強のロボットが心を持っていたことから正義に目覚めたジャンナインとはまさに好対照の存在と言えるでしょう(ウルティノイド時代のザギは目が黄色だったという説もありますので、そういう意味でも対照的ですね)。
ジャンナインはいきなりジャンフラッシャーを放ち、先手を取ろうとしますが…
強豪・ダークザギには通用しません。
逆にダークザギの高速移動に翻弄され、ザギ・パンチを打ち込まれてしまいます。
吹っ飛んだジャンナインは小山に激突!(白い物が散乱していますが…見ないようにしましょう)これを見たタロウ(SD)もダークザギが只者でないと悟り、「今までの相手とは桁が違う…!」とまで語ります。
ダークザギはさらにジャンナインに蹴りを打ち込み、倒れたところを起こして胸を殴りつけます。
しかし、ジャンナインも負けてはいられません。ダークザギの腕をこちらも腕で防いで一旦はダークザギを振り払います。ダークザギはさらに腹を抱えようとしてきますが、ジャンナインはその上からダークザギの上半身を攻めます。
友也「舐めてもらっては困ります。ジャンナインの力はこんなものではありません!」
ジャンナインは必殺技・ジャンバスターを撃とうとしますが…
ダークザギはジャンバスター発射直前のバックルを攻撃します。ジャンナインはエネルギーがショートした様子で黄色い火花が散ります。
さらにダークザギはジャンナインの首を掴み、首を引き抜こうとしてきます。ダークザギの野獣のような凶悪さを示すシーンですが、この映画公開の半年前の『ゼロファイト』でジャンナインが胴体切断されるのを観ていたウルトラファンにとっては、背筋が凍りつくようなシーンだったと思います。幸いにもダークザギはなかなか抜けない首に業を煮やし離したため、ジャンナインの首が吹っ飛ぶ悲劇はありませんでしたが…
ダークザギの凶悪な攻撃を受けたジャンナインですが、ダークザギのさらなる拳を受け止め払いのけます。
アベ監督は『劇場スペシャル』について、強さ関係に気を使ったと述べておられますが、このように一方的にやられているわけではないシーンは、ジャンナインが弱いわけではないことを示すものとなっています。
しかし、ダークザギの攻撃を防ぐもジャンナインは反撃に転じられません。
ダークザギに攻められるたびに、ジャンナインの身体からは黄色い火花が散ります。中の友也も「僕はウルトラマンギンガを倒す男です!この程度の相手にやられるはずが…!」と気力を奮い立たせますが、ジャンナインの目から光が消え、ついに機能を停止してしまいます。
これを見ていたヒカルは戦ってくれた友也に応えるため、自ら戦うことを決意します。その気持ちに応え、ギンガスパークからギンガのスパークドールズが現れ、ヒカルはギンガにウルトライブします。
ここからはギンガがジャンナインに代わってダークザギと戦います。ダークザギは「ウルトラマンギンガの歌」を一旦は止めてしまうほどの強敵でしたが、様々な空間を超えたバトルの末、ギンガクロスシュートとライトニング・ザギの撃ち合いで敗れ、倒されます。
ダークザギは『ウルトラマンネクサス』の最後の敵でしたが、ネクサスの変身者である歴代デュナミストたちの絆の力によって誕生したウルトラマンノアによって倒されました。今回はヒカルと友也の「借りを返したい」という想いが紡いだ絆に反応して現れたウルトラマンギンガがダークザギを倒しましたので、ジャンナインの戦いも敗れはしましたが絆を紡ぐ一助となるものであったと思います。
さて、この『劇場スペシャル』においてジャンナインは映画初出演を果たしたわけですが、上々のデビューと言えるのではないでしょうか。タイラントに苦戦するティガ(ヒカル)を助け、共闘し撃破するのはTVシリーズ第6話の延長上の活躍と言えますし、最終的にはダークザギに嬲られ倒されるわけですが、この戦いでもただ噛ませ犬にされているわけではない描写があって一応の配慮がなされています。そもそもここで強敵相手に戦うこと自体が友也の意思表示として有意義と言えましょう。また戦い以外でもイカルス星人への尋問でプレッシャーをかけるなど新たな一面を見せてくれました。技もジャンバスターこそ未遂に終わりましたが、基本技は全部使いました。この映画でジャンナインを新しく好きになってくれたファンもいるのではないでしょうか。作品自体も『ギンガ』のスペシャルとして申し分なく、『ギンガ』後半への期待も高まりますね。
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