志末与志著『怪獣宇宙MONSTER SPACE』

怪獣monsterのコンテンツを中心に興味の赴くままに色々と綴っていくブログです。

『ウルトラマンギンガ』ジャンナイン論・第6章「『ギンガ』のジャンナインはウルティメイトフォースゼロに所属しているのか?」

 さて、ここまでの章で『ウルトラマンギンガ』のジャンナインの活躍を見てきました。
 『ギンガ』のジャンナインには色々と謎がありますが、最大の謎、というか根源の謎このジャンナインがゼロ時空のジャンナインか、という問題です(以下、『キラーザビートスター』~『ゼロファイト』でウルトラマンゼロの仲間として活躍したジャンナインをゼロ時空のジャンナインと呼称します)。
 何を言っているんだ、本人で当然だろう、そもそも『ギンガ』でジャンナインが出たのもこれまでのゼロシリーズでジャンナインの活躍が物足りなかったのが原因としてあるのではないのか、そう思われる方もいると思います。
 そもそも、なぜこんな問題が発生したのかと言えば、あまりにも『ギンガ』のジャンナインにゼロ時空のジャンナインとの相違点が多いからです。
 以下、一点一点相違点を洗って行くことで、この謎について考察していきたいと思います。

  • ジャンスターへ変形する

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 ジャンナインのジャンスターへの変形は『ウルトラマンギンガ』で初登場した要素です。
 ジャンナインの戦車形態への変形は『キラーザビートスター』でも構想はされましたが、企画が進んで行く中でオミットされ、将来への布石として背面にキャタピラを配置する…ということで落ち着きました。そのようなジャンナインのメカ形態がようやく実現したのは感慨を催しますね
 ジャンスターへの変形は元のジャンナインのデザインをかなり踏襲したものとなっていますので、これは『ギンガ』のジャンナインならではの要素と言うよりは、『ギンガ』で初登場した要素と言えるものです。

 『キラーザビートスター』で初登場したジャンナインのコクピット描写は一場面だけでしたが、以下のようなものでした。
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 これはジャンボット(ジャンバード)のブリッジのセットを流用したもので、形状としては全く同一のものです(暗めの照明が差別化要素でしょうか)。
 そして、『ギンガ』でのジャンナインのコクピットはこのようなものです。
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 『ギンガ』のがショボいですね…(元は映画のためのセットとたかだか10話ちょっとしかないTVシリーズのセットを比べてはいけません)。
 所々、共通する意匠を見いだせないこともないですが、どう見ても同じコクピットには見えません。
 ただ、『ギンガ』でのジャンナインのコクピット当初はジャンボット(ジャンバード)のブリッジのセットを流用する予定でした。が、結局ジャンボットのセットは廃棄されていたことがわかり*1、急遽ジャンナイン用の新しいセットを組むことになったようです。
 つまり、制作側としてはコクピットの差異は『ギンガ』のジャンナインがゼロ時空のジャンナインとは別人であることを意図したものではないということです。
 しかし、実際にコクピットの内装は異なっています。
 ジャンバードは王家の護衛船でした。ジャンバードの内部にはエスメラルダ王家の侍従たちの居住スペースとしての部屋もあります(『ゼロ THE MOVIE』において、ランとナオが寝室として使っていた部屋などがそうした部屋の一つらしいです)。友也がジャンナインのコクピットとして使用していたのは、ジャンボットのブリッジにあたる場所とは別の部屋だったのではないか?そうした推論も成り立ちます。
 ただ、これは『キラーザビートスター』でのジャンナインのコクピットも『ギンガ』でのジャンナインのコクピットもジャンナインの頭部にある、と思わせる演出から否定されそうです。もちろん頭部に2部屋あると考えることも出来ますが、空間的にちょっと難しいでしょう。
 同一人物として考えたいなら、ジャンナインのコクピット模様替え可能で、『キラーザビートスター』~『ギンガ』のどこかの時期に内装を変えていたというのが穏当でしょうか。または劇中的にもコクピットが損傷し、再生中という状態なのかもしれません。これも内装の変化についての公式のコメントがないのでよくわかりません。

  • 操縦システムが違う

 『キラーザビートスター』ではZAPスペーシーのヒュウガ(ボス)がジャンナインに乗り込んで戦いました。その操縦方法はジャンナインがパンチした場面において、中で映ったボスも同じくパンチをしていたことから、ジャンボットと同じく操縦者の動きをトレースしてジャンナインが動いていたと考えられます。
 それに対して『ギンガ』では…
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 そう、これです。このアイテム・ガンパッド。これが『ギンガ』におけるジャンナインの操縦アイテムです。画面に4つのアイコンがあり、これにタッチすることでコマンドが発動され、そのコマンドに従ってジャンナインが動きます。必殺技・ジャンスターダスト発動の場面では中の友也とジャンナインが同じポーズを取るため、この時のみ操縦者の動きがトレースされているとも言えますが、基本的にジャンボットの操縦スタイルとは別物になっています。
 ただし、ガンパッドの由来は公式には全く説明されていませんし、『キラーザビートスター』~『ギンガ』のどこかの時期でこうした操縦アイテムが後付けで作られていたとしても不思議ではありません。ジャンボットも操縦者の動きをトレースして戦いますが、エメラナ姫の口頭指示でも動いている(操縦されている)わけで、操縦システムが一つでなければならないというわけではないのです(だから、操縦システムは何でもいいというわけではなく、それが個性であるという点は変わりませんが)。

  • エフェクト類の違い

 過去作品のウルトラマンや怪獣なども現行作品への登場にあたって、エフェクト類などが変更されることは珍しくないので、この違いはあまり有意なものとは思われませんが、一応見ていきます。
 光線などのエフェクトとしてはジャンキャノン、ジャンバスターが過去作品とは微妙に異なります。
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 『ギンガ』でのジャンキャノンは発射の際に、赤い爆発のようなエフェクトが追加されています。
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 『ギンガ』でのジャンバスターはバックルの発射口の発光が激しく、『キラーザビートスター』のようにバックルが展開しているかどうかが明瞭ではありません。ただ、これは開いていないとは言い切れないのが巧妙ですね(ちなみに『ゼロファイト』では、ジャンバスターを撃っているジャンナインを後ろから映すことで、バックル展開をうやむやにしていました)。

 SE関係では、『ギンガ』のジャンナインは昭和風のSEが多く使われ、イベントやライブなどでの登場時もこれらが使われているようです(主観的表現なので伝わるかどうかはわかりませんが、ゼロ時空のジャンナインは「ウィーン」系のアンドロイドっぽいSE、『ギンガ』のジャンナインは「ガッシャン」系のまさにロボっぽいSEですかね)。これは大したことではなく、原口智生監督の趣味ではないかと思われます。

  • しゃべらない

 最大の違いです。『ギンガ』のジャンナインは結局我々が見ている場面では一言も音声も発しませんでした。ゼロ時空のジャンナインが言葉を発することで、心があることを有意に描いていたのを見ると、これは明らかな相違点と言えます。
 『ギンガ』のジャンナインもただ操縦されるロボットではなく、心を持っている存在であることは一応描かれてはいますが、あまりアピールはされておらず、多くの視聴者にとっては、考えてみれば意志は持っているのだろうが観ている限りほとんど気にならない、といった印象になっていると思います。
 ただ、『ギンガ』のジャンナインにあるのは結果としてしゃべらなかったということだけです。意志がある以上、しゃべれないからしゃべらないのか、しゃべれるけどしゃべる気がなかった、またはしゃべるシーンがたまたまなかったのかはわかりません*2。しゃべれない、と解釈するにしても、それはゼロ時空のジャンナインとは異なる故の設定的なものなのか、ダークダミースパークや一時期ジャンキラーに戻ったことによる後遺症的なものなのかもわかりません。
 ただ、視聴者から観ると、しゃべらないという一点だけでも『ギンガ』のジャンナインはゼロ時空のジャンナインとは印象がだいぶ違います。そういう意味では別人として考える方が自然ではあると思われます。


 以上、色々と述べてきましたが、何だかどっちにしても無理矢理臭いですよね。同一人物だと考えようとすると観ているこちらに無理な補完が必要になってきますが、別人と考えてしまうとジャンナインであることの意味が問われます。
 そもそも、公式ではどうなっているのでしょう?
 結論を最初に言いますと、公式にこの問題への明言はありません。曖昧にしているだけならまだいいのですが、ややこしいのは公式が同一人物であるということも別人であるということも匂わせてきているということです。わざわざややこしいことをしますね…。
 『ウルトラマンギンガ』のジャンナインへのアプローチとしては、『新ウルトラマン列伝』第9話「大特集!鋼鉄のジャン兄弟」が最初に触れられたものです。この回は何とウルトラマンゼロとグレンファイヤーがジャン兄弟の活躍を紹介していきます。ウルティメイトフォースゼロのメンバーが直々に『ギンガ』のジャンナインに触れてくれるなら、この回で問題が解決されているような気がしますが、この回こそが同一人物問題の淵源でもあるのです。
 「大特集!鋼鉄のジャン兄弟」の予告はグレンファイヤーが努めています。

新ウルトラマン列伝 第9話 特別総集編「大特集!鋼鉄のジャン兄弟!」 次回予告

グレンファイヤー「ウルトラマンゼロが列伝に戻って来るぜ!ギンガとともに戦う戦士、そして俺達ウルティメイトフォースゼロの仲間でもあるジャンナインの戦いをゼロとこのオレ、グレン様が振り返る!次回、新ウルトラマン列伝!「大特集!鋼鉄のジャン兄弟」!あの驚きのヒーローたちも登場だ!」

 この口ぶりでは、ジャンナインは同一人物だと語っているように聞こえますが…
 肝腎の本編ではどうでしょう。
 ゼロが軽くウルトラマンギンガを紹介した後…

ゼロ「どうやら彼(ギンガ)は俺達がよく知るアイツと因縁があるようなんだ」

 ゼロはギンガを襲うジャンキラーの映像を紹介します。

グレン「げげーっ!?こいつは!?」
ゼロ「そう!俺達の仲間!ジャンナインだ!」*3
グレン「お、おい、ようゼロ。何でナインの坊主がその…ウルトラマンギンガと戦ってんだよ?」*4
ゼロ「そこなんだよ」
グレン「しかもアイツ!また目ェ真っ赤にしちまって」
ゼロ「どうやらこの地球は俺達の宇宙とは別の次元の世界みたいだな」

 ゼロのこの台詞からすると、ジャンキラーの目が真っ赤なのは、別次元の世界であるから…ということになります。ゼロは続いてジャンキラーとギンガの戦いを紹介していきます。

グレン「まあ俺は小難しいことはよくわかんねえが、あっちの世界のジャンキラーもなかなかやるじゃねえか」
ゼロ「俺達の世界でもヤツにはじめて出会った時は敵同士だったよな」

 こうしてゼロは『ギンガ』のジャンナインを離れ、自分たちのジャンキラー(ジャンナイン)との出会い、兄のジャンボットやジャン兄弟としての活躍についてもおさらいし、ジャンボーグAやジャンボーグ9といった戦士まで紹介します。

グレン「こいつらも違う次元の戦士なのかあ」

 グレンの「こいつらも」や先程の「あっちの世界の」などの発言から、グレンはすっかり『ギンガ』のジャンキラー(ジャンナイン)を「違う次元の戦士」と見なしていることがわかります。ゼロはさらにミラーマンやファイヤーマンも紹介します。

ゼロ「彼らに共通する者もの…それは正義を貫く心なんだ」
グレン「だなあ…ああ、じゃあよう、ウルトラマンギンガと戦ってるあっちのジャンキラーはどうなんだよ?」

 そして、ゼロは『ギンガ』でのジャンキラーのジャンナインへの覚醒を紹介します。

グレン「いやあ、俺達の知らない世界でも平和を守る戦士ってのはいるもんなんだなあ」
ゼロ「ああ、そしてジャンナインもウルトラマンギンガとともに戦い続けている」
グレン「だなあ」
ゼロ「どんな困難が待ち受けていようとも彼らは絆の力で乗り越えて行くだろう」
グレン「がんばれよ!ジャンナイン、そしてウルトラマンギンガ!」

 こうしてこの回は幕を閉じます。
 結局、この回での語り口では『ギンガ』のジャンナインはゼロ時空のナインと同一人物なのか、そうではないのか…?『ギンガ』のジャンナインの紹介役であるゼロは明確には何も語っていません。明言しないゼロとそれを別次元の存在だと解釈する聞き役のグレン…何やら『ギンガ』のジャンナインにおける公式の態度とファンの解釈の縮図にも見えます。
 とは言え、ゼロがグレンの態度を否定せず、基本的にそれにのっかっていることから、この回では『ギンガ』のジャンナインはゼロ時空のジャンナインとは別人であると考えていたことがわかります。
 正確に言えば「別人」と言うより、平行世界の同一人物、ウルトラで言えば『超ウルトラ8兄弟』でのダイゴたちや『VSダークロプスゼロ』でのレイたちのような存在ですかね。同一人物でありながら、別の境涯に置かれ、我々がよく知る本人とは別の生活を送ってきた存在です。
 しかし、ゼロや公式がわざわざ別人であると明言しなかったように、『ギンガ』のジャンナインがゼロ時空のジャンナイン本人である余地も残していると言えます。
 これ以降の『ギンガ』のジャンナインの素性について触れた記事を紹介します。
 『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル ウルトラ怪獣☆ヒーロー大乱戦!』の作品解説書には「降星高校新聞」と題して、『ウルトラマンギンガ』後の一条寺友也へのインタビュー記事がありますが、その一部でジャンナインに言及する箇所があります。

―(略)ところで、いつもお持ちのタブレット、随分ゴツいデザインですね。
 え、これですか?こ、これはジャン……いや、一条寺コンツェルンで新開発したウルトラスーパーなタブレットなんですよ。様々な重要データが詰まっていて……(ここで、タブレットに着信が)あ、ジャンナインからだ。
―お、メールですか?外国のご友人もいるんですね。
 え、そんなところですね。……いつも一緒にいた僕の相棒だったんですけど、遠くに旅に出てしまって。でも、時々こうやって気まぐれに連絡をくれるんです。彼が、僕が変わるきっかけを作ってくれた。今は、古い仲間と一緒に旅をしているらしいですが、今でも心は彼と繋がってますよ。(以下略)

 『ギンガ』後のジャンナインは「古い仲間」と旅をしていると語られています。
 また、『劇場版ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士!!』のBlu-rayメモリアルBOXの作品解説書では、一条寺友也のウルトラマンゼロの紹介文で次のようなものが出てきます。

ゼロは、あのウルトラセブンの実の息子!僕の相棒・ジャンナインもメンバーになっているウルティメイトフォースゼロというチームを結成して、宇宙を渡り歩いています。(以下略)

 ここでは、友也は自分と共に戦ったジャンナインはウルティメイトフォースゼロに所属していると認識していることがわかります。
 『新ウルトラマン列伝』第103話「激闘ウルトラマンゼロ 帝国の猛威」ではUPG隊員のゴウキとアリサがジャンボットを紹介する際、ジャンナインにも触れます。

ゴウキ「そういえば友也も昔ジャンナインってロボットと一緒に戦ったって言ってたな」
アリサ「そう、そのジャンナインの兄弟機、お兄さんにあたるのよ」

 そもそもUPGの怪獣ライブラリーは友也が作ったものであり、その情報源はもちろんガンパッドです。そのガンパッドを介して、『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』の戦いを紹介しているということは、『ギンガ』のジャンナインもこの戦いを知識として持っていたということになります(厳密に言えばタロウ→ヒカル→友也というルートも考えられますが*5)。
 以上を総合すると、『ギンガ』のジャンナインもまた「古い仲間」がおり、ウルティメイトフォースゼロの戦いを知識として持っているということになります。ここまであれば、ウルティメイトフォースゼロに所属しているのはほぼ黒のグレーですね。
 しかし、今に至るまで公式がこの問題について明言したことはありません。『新ウルトラマン列伝』第104話「激闘ウルトラマンゼロ ウルティメイトフォースゼロ」ではジャンナインも登場しましたが、言葉を発することもなく、ゼロも『ギンガ』については触れませんでした。
 ここまでで最近出た書籍も含めて、『ギンガ』のジャンナインについての扱いをまとめておきます。

媒体 扱い 公開日
ウルトラマンギンガひみつ百科 H25.8.13
『新ウルトラマン列伝』第9話 × H25.8.28
ウルトラマンコレクション4 (超ひみつゲット!) H26.5.14
ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル ウルトラ怪獣☆ヒーロー大乱戦! [同時収録] 大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア VEROKRON hunting [DVD] H26.7.25
ウルトラマンギンガS 超全集 (てれびくんデラックス 愛蔵版) H27.1.29
劇場版 ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士!! Blu-ray メモリアル BOX (初回限定生産) H27.7.24
ウルトラマン全戦士超ファイル (てれびくんデラックス 愛蔵版) H29.11.30
全ウルトラマン オール怪獣スーパー大図鑑 光の巻 (講談社のテレビえほん) H30.4.23
決定版 全ウルトラマン パーフェクト超百科 増補改訂 (テレビマガジンデラックス) H30.7.5
ウルトラマンゼロ&ニュージェネレーションヒーローズ大全科(AKITA DXシリーズ) H30.8.20

○:ゼロ時空のジャンナインと同一人物
△:ゼロ時空のジャンナインとの関係にノータッチ
×:ゼロ時空のジャンナインと別人


 圧倒的△率ですね。近年の書籍ではウルトラマンゼロのページでウルティメイトフォースゼロ、ウルトラマンギンガのページでジャンナインを立項しつつも両者の関係について触れないという原則が定まってきたようです。まあそっちの方が変に責任を負う必要もありませんしね。
 僕個人としては、『ギンガ』のジャンナインはゼロ時空のジャンナインと同一人物である、と考えたいと思います。
 なぜなら、そう考えた方がゼロ時空のジャンナインにとっても、『ギンガ』のジャンナインにとっても「生産的」だと思うからです。ゼロ時空のジャンナイン、『ギンガ』のジャンナイン。この2つのジャンナインを単体で捉えるだけでは何とも物足りなく思われませんか?それに現実的な問題として、『ギンガ』のジャンナインが『ギンガ』のジャンナインとして今後再登場を果たし、描写が充実していく可能性は低いと思われます。一方で詳細は第8章で述べて行きますが、『ギンガS』における友也とガンパッド周りの描写には『キラーザビートスター』への回答を含意として含むものが存在します*6。『ギンガ』のジャンナインをゼロ時空のジャンナインの新たな一面と捉えてこそ、ジャンナインという一個の存在が充実していくように僕には思われ、結論としたく思います。

*1:それくらい最初に確認しておくものじゃないですかね?

*2:ウルトラマンオーブTHE CHRONICLE』最終話において、戦士の頂が急に櫻井孝宏声でしゃべりはじめたように、『ギンガ』のジャンナインがどこかで再登場した際入野自由の声でしゃべりだす可能性は否定できません

*3:この時は赤い目のジャンキラーでしたが

*4:この回はグレンがギンガの名前を間違える下りが頻出しますが、煩わしいので以下、その下りは省略させていただきます

*5:『ギンガ』のタロウはウルトラマンゼロにギンガとビクトリーのことを教えたため、ゼロとの親交があることがわかりますが、『ギンガ』本編中ではジャンナインに対して全く反応しておらず、ウルティメイトフォースゼロのことを知っているのかはよくわかりません

*6:『ギンガS』の一時期に『ギンガ』のジャンナインをゼロ時空のジャンナインと同一人物とする処置が見られたのもこの示唆と無関係ではないでしょう