志末与志著『怪獣宇宙MONSTER SPACE』

怪獣monsterのコンテンツを中心に興味の赴くままに色々と綴っていくブログです。

三好氏

徳島城博物館・特別展「阿波戦国絵巻―細川・三好・長宗我部・蜂須賀―」

三好長慶生誕500周年であった令和4年も終わり催し物も一段落、と思ったところで大ネタが飛び込んでまいりました!徳島城博物館の特別展「阿波戦国絵巻―細川・三好・長宗我部・蜂須賀―」でございます。思えば、長慶生誕500周年の去年に色々あったのは全て大阪…

天野忠幸編『戦国武将列伝7 畿内編【上】』(戎光祥出版)感想

戦国史研究。戦国時代は日本の歴史上人気が高い時代の一つだ。摂関藤原氏や執権北条氏を誰一人知らないような者でも、戦国武将を一人も知らないのはまずあり得ないと言っていいほど、現代に生きている者にとって戦国時代のコンテンツは日常にある。中世から…

堺市博物館・特別展「堺と武将 三好一族の足跡」

今年は三好長慶生誕500周年!それに合わせてこの秋も色々と企画が目白押しでしたが、博物館展示として現状のトリを飾ることになったのが堺市博物館・特別展「堺と武将 三好一族の足跡」!10月29日から12月11日までの開催となっております。 www.city.sakai.l…

大東市立歴史民俗資料館・特別展「三好長慶と大東市の中世―飯盛城はそのとき―」

今年は三好長慶生誕500周年!ということで、この秋は博物館展示やイベントが目白押し!9月23日から始まっている高槻市しろあと歴史館の特別展「戦国武将 三好長慶―生涯と人々―」に続く形となったのが、大東市立歴史民俗資料館・特別展「三好長慶と大東市の中…

高槻市しろあと歴史館・特別展「戦国武将 三好長慶―生涯と人々―」

今年は三好長慶生誕500周年!しかしまあ三好氏ってまだまだマイナーな存在だし、生誕500周年だからと言って何かあるものでも…と思っていたら、秋から各所で三好氏にまつわる博物館展示や講演イベントが目白押し!まだまだ世間ではマイナーどころか、こんなに…

芥川孫十郎は三好一族か?

高槻市では昨年よりBOTTO高槻の企画の一環として「マニアック武将印」というのをやっている。高槻市に所在する芥川城(芥川山城)は三好長慶が居城としていたこともあり近年注目が集まっている。その芥川城に在城していたマニアックな武将たちを武将印にして…

石井伸夫・重見髙博・長谷川賢二編著『戦国期阿波国のいくさ・信仰・都市』(戎光祥出版)の感想

四国東部の戦国史は常に畿内のそれと不可分な関係にあった。畿内で力を持った細川氏・三好氏は四国東部を勢力としていたし、織田信長も三好氏との関係を一つの軸として四国情勢に関与・介入した。一方で、畿内権力の研究が様々な角度から切り取られて進展し…

松永久秀が病状を悲嘆した「殿」は三好長慶か?

先日発売された『三好一族』は著者天野忠幸氏本人の研究の集大成という側面だけではなく、三好氏にまつわる最新の研究動向をふんだんに取り入れたものとなっている。その一つとして、村井祐樹氏による松永久秀書状の再評価も取り上げられている。問題になっ…

木下昌規『足利義輝と三好一族―崩壊間際の室町幕府』(中世武士選書・戎光祥出版)の感想

昨年、木下昌規先生は『足利義晴と畿内動乱―分裂した将軍家』を上梓された。その時は「義晴で一冊が出るとはすごいなあ。でも義晴の死後や評価について書かれていないなあ」などと思ったものだったが…。後から思うと迂闊だった。まさか足利義輝本を用意され…

三好氏居所集成・三好康長編

『織豊期主要人物居所集成』の三好氏版。Twitterで毎日連載していたが、実休・存保(義堅)に続きこれまた記事として典拠付でまとめておく。monsterspace.hateblo.jp monsterspace.hateblo.jp織豊期主要人物居所集成〔第2版〕思文閣出版Amazon 三好康長の系…

天野忠幸『三好一族―戦国最初の「天下人」』(中公新書)の感想

天野忠幸先生と言えば、このブログで三好氏について触れだしてから何度も何度も名前を出させていただいている三好氏研究の泰斗だが、意外なことにこれまで著書の感想を記事にしたことがなかった。『戦国期三好政権の研究』や『三好長慶』、『三好一族と織田…

三好氏居所集成・十河存保(三好義堅)編

『織豊期主要人物居所集成』の三好氏版。Twitterで毎日連載していたが、実休に続きこれまた記事として典拠付でまとめておく。 monsterspace.hateblo.jp織豊期主要人物居所集成〔第2版〕思文閣出版Amazon 十河存保の生年 十河存保の活動経歴(1)~十河氏の当…

三好氏居所集成・三好実休編

『織豊期主要人物居所集成』の三好氏版。Twitterで毎日連載していたが、一応記事として典拠付でまとめておく。織豊期主要人物居所集成〔第2版〕思文閣出版Amazon 三好実休の生年 三好実休の活動経歴(1)~阿波細川重臣時代 三好実休の活動経歴(2)~長慶の…

三好家から見た「麒麟がくる」

「麒麟がくる」はかなり久々にちゃんと視聴している大河ドラマになっている。こんなにちゃんと観てるのはたぶん「真田丸」以来か…ってめっちゃ最近(4年前)じゃねーか。でもまあそれ以前となるとたぶん「風林火山」あたりまで遡ってしまうのでかなり久しぶ…

高槻市しろあと歴史館・トピック展示「戦国武将・松永久秀と高槻」を見に行って来た!

「たかつきDAYS(広報たかつき)」(http://www.city.takatsuki.osaka.jp/ikkrwebBrowse/material/files/group/11/koho200301all.pdf)を読んでいたら、突然見たことがない松永久秀の肖像画が飛び込んできたのもだいぶ昔な気がする(ついろぐで見てみたら2月…

三好宗渭(政勝・政生)with三好為三―生存を賭けた闘争

戦国時代、三好長慶は細川晴元や将軍足利義輝と戦い三好政権を樹立した。長慶は三好之長以来、受領名「筑前守」を名乗る三好氏の嫡流であった。一方で三好氏には多数の支流があり、長慶という「主流」にある時には従い、ある時には対立して生き残りを図った…

なぜ松永久秀は誤解されていたのか―三悪説話に反駁する

松永久秀は三好政権関係の人脈の中ではダントツの知名度を持つ戦国武将である。久秀のみがメジャー武将と言っても過言ではないほどである。これはやはり戦国時代の超メジャー人・織田信長と関係を構築したため、その関係性がフィーチャーされる機会が多いた…

三好長慶の動員兵数はどれくらいなのか?

昨年三好長逸の記事を完成させた後、Twitterで「三好長逸」の話題を探っていたら、偶然あるやり取りに出くわした。どうも最近ある本が出版されたところ、その著書には三好長慶の動員兵数は数千人程度であるという記述があり、読者と筆者がその件について話し…

荒木村重って元亀3年(1572)に何してたの?

最初に言っておきますが、この記事は疑問を噴出するだけのもので、記事タイトルの回答要素はありません。荒木村重研究会、何とかしてくれー!ってやつです。 荒木村重はまあまあ有名な戦国武将なのではないかと思います。通説だと織田信長に取り立てられて摂…

なぜ織田信長は三好康長(康慶)を重用し続けたのか?

三好康長はどちらかと言えばマイナーな三好一族の中ではそこそこ名前が知られている武将ではないかと思われる。なぜなら、康長は織田信長の重臣となっており、近年は本能寺の変の原因として四国説がクローズアップされる中、四国説のキーマンとなる人物だか…

三好政長(三好宗三)―細川晴元権力の体現者

戦国時代、三好長慶は細川晴元や将軍足利義輝と戦い三好政権を樹立した。長慶は三好之長以来、受領名「筑前守」を名乗る三好氏の嫡流であった。一方で三好氏には多数の支流があり、長慶という「主流」にある時には従い、ある時には対立して生き残りを図った…