志末与志著『怪獣宇宙MONSTER SPACE』

怪獣monsterのコンテンツを中心に興味の赴くままに色々と綴っていくブログです。

【ポケモンGO】チコリータの高さと重さについての報告と分析【150匹編】

 もはや先月ですが、ポケモンGOチコリータ150匹捕まえました!捕まえてる人は4桁行ってるそうなので、そんなのに比べると全然大したことはないのですが、一応手元にデータがあるのは強み、ではないかなと思っています(基本的にリリースをしていません)。
 さて、以前50匹捕まえた時にはデータを用いてチコリータの生態について考察、もとい思いつきを加えました。要旨を箇条書きすると下のようになります。

  • ♂♀の比率は通説の7:1に近い
  • 高さの平均は0.86メートルであったので、通説の0.9メートルより小さめ
  • 重さの平均は6.13キログラムで、通説の6.4キログラムよりは軽め。重さに関しては振れ幅が大きい
  • ♂よりも♀の方が高さも重さも大きい傾向がある

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 なお本記事で用いる通説とはチコリータの高さを0.9メートル、6.4キログラムとするウツギ説、証明されたわけではありませんが、一般に流布しているチコリータの♂♀比率は7:1であるという両説を指すものです。

 今回50が150になったことでさらにデータを精査できると考えられます。以下の表がそのデータです。捕獲地と年月日はまあ架空のデータではない証明みたいなもんですね。なお、性別の横に☆がある個体は光る個体であることを示しています。

(何で100体の時にやらなかったのかと言えば、前回のちょっと後にコミュニティ・デイでチコリータを大量に捕獲して100体へ到達してしまっており、時期が空いてなかったことでやる気がなくそのまま流れてしまったから)

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【デジモンリアライズ】ラジエルモン雑論②~参戦編

 前回から4ヶ月も開いてしまった。ラジエルモンのポリゴンを作ってくれてありがとう!企画が元々なのだが、もう皆ラジエルモンがリアライズに新規参戦したことなどすっかり忘れてしまっていそうである。だったらとっとと思うこともあるが、他の記事との兼ね合いもあるし…。
 何が何やらと言う人のために前回の記事を貼っておこう。
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 さて「参戦編」と銘打つからにはゲーム内性能の解説でもするのかと思いきや、正直そこまでリアライズをやり込んでいるわけでもなく、テキトーに好きなデジモンを育成して使う、くらいのプレイスタイルに落ち着いているので何がどうで使い勝手がいいのか等の話は出来ません。
 参考にうちのパートナーのラジエルモンを貼っておこう。
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 必殺技「ノウレッジストリーム」*1は使用すると戦闘不能になっても一度復活でき、友情必殺技の使用でも同じ効果があるので、ろくに効率的なパーティーを組んでいない私にとっては激突戦の時間稼ぎによく使っている。パーティ内で必殺技を使用→戦闘不能からの復活→友情必殺技の使用→戦闘不能からの復活→必殺技ゲージが溜まりパーティ内で必殺技を使用…のようなことを繰り返していると、高レベルの激突戦でも時間を持たせられるのである(もちろん上手くいかない時もあるが)。
 ちなみにリアライズでの進化系譜の成長期は普通にプロットモンである。ラグエルモンと全く同じであるし何ら問題ないね!(何か忘れてるよなあ?)


※基本的にストーリーもとい台詞を文字で書き出し、最後にまとめて感想をつけるスタイルで行く。かったるいね。

*1:全然関係ないが、私が普段使いしているサイトが「ジャパンナレッジ」なのでKnowledgeを「ナレッジ」ではなく「ノウレッジ」と表記するのは地味に違和感が強い

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山田康弘『足利義輝・義昭 天下諸侍、御主に候』(ミネルヴァ書房)の感想

足利義輝・義昭』に何を見出したいと思っていたのか

 いやあ出ましたね。山田康弘先生による足利義輝・義昭』もう発売から2ヶ月経っておいて「出ましたね」も何もないのですが、著者といい題材といいいつ読んでも「出たな!」という重みがある。

 何と言っても戦国期室町幕府研究における第一人者である山田康弘先生ですからね。それが足利義輝・義昭という足利将軍最末期の人物評伝を出すのですから、否が応にも渋いのが来るであろうと予想できます。そうであるならば、こちらとしてもそれなりの心構えは必要、と言ったところでしょう。

足利義稙-戦国に生きた不屈の大将軍- (中世武士選書33)

足利義稙-戦国に生きた不屈の大将軍- (中世武士選書33)

 山田康弘先生と言えば、『足利義稙-戦国に生きた不屈の大将軍- (中世武士選書33)』(戎光祥出版平成28年)が掛け値なしの名著でした。戦国初期の畿内周辺を義稙目線で描き切るという新鮮さもさることながら、疑問を立て回答を明示するスタイルを最初から最後まで続けるという筆致が、とてもストンと落ちる感覚で大変読みやすかった。この時代を熟知していることと時代に対する認識の深さがあってこその方法ですね。

ci.nii.ac.jp

 さらに「戦国期足利将軍存続の諸要因:「利益」・「力」・「価値」」(『日本史研究』672号、平成30年8月)も忘れることの出来ない論文です。タイトルだけ見ると「ふーん」ですけれども、内容的には天野忠幸先生による義輝幕府理解への反論です。天野忠幸先生と言うと、近年の三好氏研究をリードされている先生ですが、確かに三好長慶再評価の上で足利義輝への評価は辛いものがあります。ただし、天野先生も単に決めつけで義輝への評価が辛いわけではなく、基礎には史料があるわけです。これに対して山田先生は他の史料を持ち出したり、天野先生の史料からの論理構成に飛躍があることなどを指摘され、それを通じて室町幕府の存在意義を探ろうとする…のような内容になります。
 私個人としては、と言うのも烏滸がましいのですが…。研究者に議論が起きるのは歓迎すべきことです。固より畿内戦国史は研究者が多いわけではないので、どうしても分野毎の第一人者がリードする形になり、論説もその第一人者に引っ張られがちです。分野毎の交流もあるのかないのか、その分野で第一人者であっても、その他の分野の最新研究成果をスルーしてしまったり、逆にその第一人者の説をそのまま輸入してしまったりといった事例が見えます。全ての最新研究を見通すのは土台無理ではありますが、畿内研究者が多くない以上、分野を超えた衝突がないと中々本当のイノベーションにはならないと感じています。衝突があってこそ、全体像が定まり新しい「定説」としての位置が定まってくるのではないでしょうか(今のところ動きはないですが、天野先生が山田先生に再反論するのか、自説をしれっと修正するのかにも注目しています)。その上で三好長慶はやっぱり偉大だったとなれば言うことなしです。
 ただその一方で山田先生の反論も全部が全部得心できたかと言うと、反論に比重が起かれ現象の再説明には不十分であったという印象も受けます。まあ論文タイトルは「足利義輝幕府の実態」等ではないですからね。それでは実際の足利義輝(と義昭)はどうであったのか。今から思えば、上記論文はまさしく今回の著書の青写真であったわけですが、人物にフォーカスすることで何が描けるのか、大いに興味の持てる点でありました。

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【麒麟がくる】美濃で狐の嫁入り説話は語られていたのか?

 先日、大河ドラマ麒麟がくる』を見ていたら気になるシーンがあった。そもそも、タイトルの「麒麟」とは、作中においては京の娘・が幼少時ある侍に助けられた折、戦乱の世が終わる時に現れる動物として教示したものである。この駒の恩人である侍については、現状素性が明らかにされておらず、誰か実在の人物をモデルにしているのか、あるいは他の登場人物の親族(例えば、光秀の亡き父とか)、まさかまさかとしてタイムスリップしてきた光秀本人というような珍説すらあるが、興味を掻き立てられる存在であることは間違いない。作中では4話現在天文16年(1547)なので、駒の年齢等を考えれば、駒が戦災に遭ったのは天文法華の乱によるものではないかとも思える。だとすれば、細川氏の内訌が一段落し、宗教勢力との和睦にこぎつけ、当該期の京都にもおり、希望を口に出来、しかも「麒麟」を他者に投影できるような人物と言えば、かなり限られる。駒の恩人木沢長政説が説得力を持つ由縁である。
 といきなり与太話から始まってしまったが、問題はそこではない。3話において、光秀(と師である東庵)に連れだって美濃の明智を訪れた駒は光秀の母と帰蝶の会話から、恩人の手掛かりの一端を掴むことになる。光秀の母がした昔話を駒も恩人から聞かせてもらったというのだ。ところで、その昔話とは簡単に言うと狐の嫁入りの話で、「旅人が妻を得る→子供も設けるが家の犬が妻に吠え掛かる→妻は狐の正体を明かしもう家にはいられないと去ってしまう→男は歌を詠む」という筋を持つ。ドラマでは美濃国に古くから伝わる話としており、これで駒の恩人は美濃出身という可能性がグッと高まるわけだ。
 ところで、この話には典拠がある。日本国現報善悪霊異記という長ったらしいタイトルで通常日本霊異記と略される説話集に同じ筋を共有する説話がある(ドラマでは歌が微妙に違った)。以下に書き下し文として引用してみよう(一応言っておくが、原文は漢文である。難読漢字には()内にひらがなを振ってある)。

  • 上巻第二縁「狐を妻として子を生ましめし縁」

 昔、欽明天皇(是は磯城嶋の金刺の宮に国食しし天国押開広庭命ぞ)の御世、三乃国大乃郡の人、妻とすべき好き嬢を覓(もと)めて路を乗りて行きき。時に曠野(ひろの)の中にして殊(うるわ)しき女遇へり。其の女、壮(おとこ)に媚び馴(なつ)き、壮睇(めかりう)つ(※要するに一目惚れしたということ)。言はく、「何に行く稚嬢ぞ」といふ。嬢答へらく、「能き縁を覓めむとして行く女なり」といふ。壮も亦語りていはく、「我が妻と成らむや」といふ。女、「聴かむ」と答へ言ひて、即ち家に将(ゐ)て交通(とつ)ぎて相住みき。
 比頃(このころ)、懐任(はらみ)て一の男子を生みき。時に其の家の犬、十二月の十五日に子を生みき。彼の犬の子、家室に向ふ毎に、期剋(いのご)ひ睚(にら)み眥(はにか)み吠ゆ。家室脅え惶(おそ)りて、家長に「此の犬を打ち殺せ」と告ぐ。然れども、患(うれ)へ告げて猶殺さず。
 二月、三月の頃に、設けし年米を舂(つ)きし時に、其の家室、稲舂女(いなつきめ)等に間食を充てむとして碓屋に入りき。即ち彼の犬、家室を咋(く)はむとして追ひて吠ゆ。即ち驚き澡(お)ぢ恐り、野干(きつね)と成りて籠の上に登りて居り。家長見て言はく、「汝と我との中に子を相生めるが故に、吾は忘れじ。毎に来りて相寝よ」といふ。故、夫の語を誦(おぼ)えて来り寝き。故、名は支都禰(きつね)と為す。
 時に、彼の妻、紅の襽染(すそぞめ)の裳(今の桃花の裳を云ふ)を著て窃窕(さ)びて裳襽を引きつつ逝く。夫、去にし容(かほ)を視て、恋ひて歌ひて曰はく、
   恋は皆 我が上に落ちぬ たまかぎる はろかに見えて 去にし子ゆゑに(この世の恋の全てが私の上にのしかかってしまったようだ。ほんの少しだけ現れて去ってしまったあの娘のせいで)
といふ。故、其の相生ましめし子の名を岐都禰(きつね)と号く。亦、其の子の姓を狐の直と負す。是の人強くして力多有りき。走ることの疾きこと鳥の飛ぶが如し。三乃国の狐の直等が根本是れなり。

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ウルトラヒーローズEXPO ニュージェネレーションワールド in OSAKAの感想

 新年あけましておめでとうございます。今年も種々怪獣の話や歴史考察をしていきますので、どうぞよろしくお願いします。令和元年は「令和!新時代到来!」な雰囲気が強かったですが、2年となりましたので、お祭りムードだけでなく、新しい時代を積み上げて行く中身が問われていくことになりそうです。その傍ら、無駄にプレッシャーを感じていきなり精神的に参りそうです。焦りと癒しと達成感のバランスが今年の課題です。
 さてさて、端から後ろ向きな話は良くないので本題のヒーロー入ります。令和元年(2019)12月30日にウルトラヒーローズEXPO ニュージェネレーションワールド in OSAKAに行ってまいりました。会場はひらかたパーク。今回は前回まで2年続けたウルフェスではありません。会期も年末年始の一時期を除けば土日限定という扱い。むむむ、ちょいと前回までからグレードダウンしとる…といった感じが強い。とは言え、ひらパーは行きやすいし、行かないという選択肢はないです。今回はひらパーの入場券ともセット買いなので、遊園地でも楽しんでくれってことでしょうかね。

  • 展示

 会場入りするといきなりニュージェネレーションヒーローズの展示が出迎えてくれます。f:id:hitofutamushima:20200105142226j:plain

 オーブがスペシウムゼペリオンなのが珍しいですね。ゼロビヨンドは素材にニュージェネを使ってる繋がりか?

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「麒麟がくる」三好長慶・細川晴元登場決定への雑感

 いやはや完全に不意を突かれました。

 12月27日に「麒麟がくる」の公式サイトの登場人物が更新され、三好長慶(演・山路和弘)、細川晴元(演・国広富之の登場が明らかになりました(他には織田信勝松平広忠稲葉良通などが新出登場人物ですね)。


 「麒麟がくる」はご存知明智光秀が主人公の大河ドラマですが、光秀はこれまでの大河ドラマでも織田信長豊臣秀吉やその周辺の人物が主役として出る中、スポットが当たったり当たらなかったりした人物であります。令和2年(2020)に光秀が主役になることで、過去の大河と何が差別化できるのか?というのは大きな注目ポイントでもあります。そうした中、「麒麟がくる」は当初から「最新研究を織り込む」「織田信長を単なる「革命家」とは描かない」旨を公言していました。思えば、この10年・20年で織田信長や戦国期室町幕府の研究と再評価はだいぶ進んでおります。織田信長室町幕府の再評価―これをドラマに咀嚼し、幅広い視聴者に届けるための、言わば「ダシ」としては、幕府と織田家に両属していた経歴を持ち、最終的に信長を葬ることになる明智光秀という存在はうってつけと言えます。そういうわけで畿内戦国史への再評価という観点からも「麒麟がくる」への注目は結構高かったわけです。
 特に私が推している三好家・三好長慶というのは、近年再評価が進んでいるわけですが、戦国期室町幕府織田信長の双方を相対化する可能性を秘めています。そして実は明智光秀とも微妙に縁が深い。三好三人衆は光秀の主敵ポジションにいますし、松永久秀幕臣戦国大名家臣の掛け持ちの先駆け、光秀の領国である丹波を光秀以前に統一的掌握まで持っていったのは内藤宗勝(松永長頼)、本能寺の変の原因には様々な説がありますが、四国説を重視するなら三好康長は間違いなくキーマンです。三好政権時代を描いておけば、明智光秀という存在への伏線が大量に散りばめられるのです。これはまあ個人的な野望ですけれども、せっかくだから採り上げてくれないかなという思いも強かった。

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三好宗渭(政勝・政生)with三好為三―生存を賭けた闘争

 戦国時代、三好長慶細川晴元や将軍足利義輝と戦い三好政を樹立した。長慶は三好之長以来、受領名「筑前守」を名乗る三好氏の嫡流であった。一方で三好氏には多数の支流があり、長慶という「主流」にある時には従い、ある時には対立して生き残りを図った者たちもいた。三好政長(宗三)とその二人の息子、宗渭(政勝、政生)為三の歩んだ道は決して時代の「主流」となることはなかったが、それゆえに彼らの戦いの歴史は畿内戦国史に確かな足跡を残した。

 前編として三好政長(三好宗三)記事もどうぞ。
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