デジモンリアライズは平成30年（2018）6月25日から配信が始まったソーシャルゲームである。サイスル（デジモンストーリー サイバースルゥース）発のポリゴンを流用したソシャゲとしてはすでにデジモンリンクスがあったが、リンクスはストーリー要素が非常に薄く、打って変わってリアライズはアニメのデジモンシリーズでキャラクターデザインを務めた中鶴勝祥による人間キャラや新デジモンであるエリスモンを中心にしたストーリーを売りとするゲームとして登場した。しかし、予想に反してと言うか予想通りと言うか、ストーリーはかなり幼稚な書きぶりで、しかもイベント戦である激突戦の位置があやふやであったり、正直言って満足できるようなゲームではない*1。一方で、デジモンリンクスが令和元年（2019）7月30日にサービス終了してしまったこともあり、デジモンのソシャゲとしてはリアライズが唯一の生命線ということになった。
デジモンリンクスも決していいゲームではなかったが、途中からはコンスタントに新規ポリゴンが追加され、少なくともデジモンというコンテンツの今後に資するものがあったのは認められるべきだろう*2…ということを以前に書いた（デジモンリンクスの遺産―新規CGポリゴンたち - 志末与志著『怪獣宇宙MONSTER SPACE』を読んでね）。翻ってデジモンリアライズはどうかと言うと、リンクスほど定期的に新規ポリゴンが参戦しているわけではない。当初より四聖獣の影が見えており、イベントで登場することもあるが未実装である。また、エリスモン系譜も確かに新規ではあるが、そりゃ新デジモンに新規があるのは当たり前すぎるし…。リアライズがまだ配信開始して1年ちょっとであり*3、サイスル・ハカメモの基本メンツすら揃えているわけではないことを思えば、もう少し長い目で見なければならないのかもしれない。とは言え、正直新規デジモン、特にこれまでにサイスルレベルのポリゴンが作られていないデジモンの追加への期待度は低く思わざるを得なかった。
ところが、7月下旬に新展開予告として以下のPVが公開された。
www.youtube.com
このPVはネット公開よりも前にイベントで公開されており、その時点で内容を匂わせていた人もいたのだが…。あんまりネタバレは好きではないし、期待もしてなかったので聞き流していたのだった。
いやいやいや、ラジエルモンが映ってるじゃん！
ウオオオオオ！！！！マジでラジエルモンだああああ！！！！！圧倒的感謝 pic.twitter.com/4IeR0A5lcY
— 志末与志 (@shima_126) 2019年7月29日
これはうれしい誤算だった。何で私がラジエルモンに入れ込んでいるのかは今回は省略するが、ラジエルモンはメイクーモン系譜の究極体として設定されながら、アニメにも登場することはなかった。アニメに登場したのはメイクーモンが暴走した究極体ラグエルモンであり、デジモンリンクスでもメイクーモンが追加された時に究極体として実装されたのはラグエルモンだけで、ラジエルモンは参戦せず当然ポリゴンはなかったのである。私としてはリアライズにフォローを期待するところもあったが、今年3月のメイクーモンのリアライズ参戦でもメイクーモンの究極体はラグエルモン一択だった。
ぶっちゃけて言うとこの流れはかなり不快だったが、リンクスへのラグエルモン実装はアニメ連動という側面があり、アニメにはラグエルモンしか出ていないのだから仕方ない。リアライズにしてもすでにあるポリゴンを流用する方が安上がりには違いない。そういうわけでメイクーモンが今後ゲーム等に出番があるにせよ、進化系譜はメイクラックモンVM→ラグエルモンと続くあまり縁起の良くないもので、ラジエルモン（とメイクラックモン）は今後もスルーされ続けるのだと覚悟した。何せわざわざラジエルモンのポリゴンを新規で作る意義がないだろう。
そういうことがあったので、「デジモンリアライズに」「ラジエルモンが実装される」ことに大きな驚きが伴ったことを理解されよう。贔屓のデジモンが新規参戦してくれたからには、デジモンリアライズにも存在価値を積極的に認めなければならないだろう。しかし、これを単発で終わらせてしまっていいものではあるまい。ラジエルモンのポリゴンが作られたことは大きな一歩であるが、ファンがアピールしていかないと今後も究極体として使いまわされていくのはラグエルモンになるかもしれないし…*4。新規ポリゴンの追加が反響になると思ってもらえれば、他のデジモンも流れに続けるかもしれない*5。
というわけでラジエルモンのリアライズ参戦記念、ポリゴン作成記念に記事を書いてみることにした。一応予定としては、全3回、①②がストーリーで③はポリゴン解説というものを考えている（この記事だけでもポリゴンに突っ込みたいところはあると思われるだろうが、その話は後でね）。この記事が10月になって上がっていることからわかるように、私は生来の筆不精なのでいつ完結するのか保証はしかねるのだが…（こんなので反響アピールになるのか？）
※基本的にストーリーもとい台詞を文字で書き出し、最後にまとめて感想をつけるスタイルで行く。かったるいね。
1 インペリアルドラモンパラディンモード激突戦
（インペリアルドラモンパラディンモード激突戦）
ラジエルモン「私が見た“未来”……」
ラジエルモン「まもなく訪れる“破滅”の兆し」
ラジエルモン「私が今できること、するべきことは……」
ラジエルモン「世界を救う力を持つ者……」
ラジエルモン「私が会うべき相手はどこに……？」
（※ラジエルモンの脳裏に去来するロイヤルナイツたち）
ラジエルモン「“破滅”を“無”へ帰すほどの大いなる力を持つ者は……」
ラジエルモン「きっとこの先にいるはず……」
ラジエルモン「私は……私のできることを全うする！」
（※ワームホールのようなものに突っ込む）
？？？「誰だ？」
？？？「ここは世界の狭間」
？？？「そう容易く来れる場所ではないはずだが……？」
ラジエルモン「……」
ラジエルモン（これが……インペリアルドラモンパラディンモード。
かつて世界を崩壊から救ったという伝説のデジモン……）
インペリアルドラモンPM「もう一度問おう。お前は誰だ？」
ラジエルモン「私はラジエルモン。
世界に訪れる“危機”を察知し、あなたに会いに来たの」
インペリアルドラモンPM「我が名はインペリアルドラモンパラディンモード」
インペリアルドラモンPM「……ラジエルモン。世界の“危機”と言ったな」
インペリアルドラモンPM「それはどういうことだ？」
ラジエルモン「私には世界を見通す力がある」
ラジエルモン「その力で、この先、凶暴なデジモンが
復活する兆しを見た……」
ラジエルモン「いずれ訪れる破滅の“危機”を回避するために、
私ができることをしに来たの」
インペリアルドラモンPM「できること……」
インペリアルドラモンPM「それが私に“危機”を伝えることか……」
インペリアルドラモンPM「……キミの言うことを信じる道理はない」
ラジエルモン「…………」
インペリアルドラモンPM「……だが、そのまっすぐな瞳が何かを訴えかける」
インペリアルドラモンPM「キミは私に何を望む？ラジエルモン」
ラジエルモン「その“危機”が訪れた時、あなたに助けてほしい」
インペリアルドラモン「……フッ。
その“危機”はいつ訪れる？」
ラジエルモン「正確なことは言えないけれどそう遠くはない」
インペリアルドラモンPM「……」
インペリアルドラモンPM「いいだろう。ラジエルモン」
インペリアルドラモンPM「キミを信じよう」
インペリアルドラモンPM「その時まで、肩慣らしでもしておこう」
ラジエルモン「……信じてくれてありがとう」
（※激突戦突入）
インペリアルドラモンPM「……ラジエルモンか」
（※以下回想）
インペリアルドラモンPM「……だが、そのまっすぐな瞳が何かを訴えかける」
インペリアルドラモンPM「キミは私に何を望む？ラジエルモン」
ラジエルモン「その“危機”が訪れた時、あなたに助けてほしい」
インペリアルドラモン「……フッ。
その“危機”はいつ訪れる？」
ラジエルモン「正確なことは言えないけれどそう遠くはない」
（※以上回想終了）
インペリアルドラモンPM「“危機”……」
インペリアルドラモンPM「その“危機”が迫ったとき、私はどこへでも駆けつけよう」
インペリアルドラモンPM「……この聖剣にかけて“正義”を貫く」
ラジエルモン「彼には伝えられた……」
ラジエルモン「次は……」
ラジエルモン「“危機”を救うにはきっと“彼ら”の協力が必要になる……」
ラジエルモン「会いに行かなくては……」
（インペリアルドラモンパラディンモード激突戦 おわり）
スクショ編
カッコいいー
インペさんが言うところの「まっすぐな瞳」の図（何も考えてなさそう）
2 ディアボロモン激突戦
（ディアボロモン激突戦）
ケラモン「…………………」
ケラモン「！」
（※ケラモンに擬態するスパイラル）
スパイラル「――――――！！」
ケラモン「…………………」
（※スパイラルを吸収するケラモン）
エリスモン「うー……（主人公の名前）……
スマホ、光ってるよ？」
エリスモン「……ん？誰からメール？」
「これからかつてない“危機”が訪れる」
「“危機”の回避にはお前たちの力が必要だ」
「これって……」OR「差出人不明……？」
エリスモン「ねぇ、これ地図がついてる！
ここに行ってみよう」
エリスモン「きっとボクたちにここへ来てほしいんだ！」
（※場面転換）
エリスモン「ここ……かな？」
「何もなさそうだけれど……？」OR「エリスモン、何かわかる？」
エリスモン「んー……。
あっなんだろうこれ」
エリスモン「やっぱり、何かあるんだ……！
行こう、（主人公の名前）！」
エリスモン「ここ……ケラモンやクラモンでいっぱいだ！
どうなってるんだろう？」
ラジエルモン「あなたたちなら、この隔絶された空間に
たどりついてくれると信じてた」
エリスモン「誰……？」
ラジエルモン「私はラジエルモン。“破滅”の未来を回避するため
あなたたちをここへ導いたの」
「もしかしてキミがメールを？」OR「“破滅”の未来？」
ラジエルモン「えぇ、その通り」
ラジエルモン「エリスモン、（主人公の名前）
世界の“危機”を回避するために力を貸してほしい」
エリスモン「世界の“危機”……“破滅”……。
いったいどういうこと、ラジエルモン」
ラジエルモン「あのケラモンたちはディアボロモンが
ネットワークに残した、データの残滓」
ラジエルモン「あの中にスパイラルのデータを取り込んだ
ケラモンがいるの」
エリスモン「え、スパイラルの！？」
ラジエルモン「そう、そのケラモンはスパイラルの特性を模倣し、
大量の分割データを得て強大な存在へ至ろうとしている」
エリスモン「ディアボロモンに
進化しようとしてるってこと？」
ラジエルモン「いいえ、おそらくディアボロモン以上の脅威……。
今ここで阻止しなければならない」
ラジエルモン「エリスモンなら、ケラモンが取り込んだ
スパイラルのデータをたどることができるはず」
エリスモン「それでボクたちを……？」
エリスモン「……うん、感じる……。
……あっち……かな？」
ケラモンたち「…………！」
ディアボロモン「――――――――ッ！！」
エリスモン「あっちも……こっちも……！
どんどんディアボロモンが……！」
ラジエルモン「こちらを邪魔するつもりか。奴らの攻撃をかいくぐり
スパイラルのデータを見つけるしかない！」
ディアボロモン「――――――――ッ！！」
エリスモン「うん！
やろう、（主人公の名前）！」
（※エリスモンがスティフィルモンに進化する）
ラジエルモン「“破滅”の未来には向かわせない！
行きましょう、スティフィルモン！」
（※激突戦突入）
3 アーマゲモン激突戦
ディアボロモン「－－gagagagaga－－…………！」
スティフィルモン「ラジエルモンが協力してくれて、
何とか一体ずつなら戦えるけど……」
ディアボロモン「－－－－－－－－ッ！！」
スティフィルモン「数が多すぎる……！
しかもこの感じ……」
ラジエルモン「……まるで遊ばれている？
やはり私たちだけでは届かないの……？」
スティフィルモン「だけど、オレたちが諦めたら
もっと酷いことになる！」
ラジエルモン「……！」
ラジエルモン「……右に避けて、スティフィルモン！
強力な攻撃が来るッ！」
スティフィルモン「はぁ！！」
ディアボロモン「－－－－……！？」
スティフィルモン「ありがとう、ラジエルモン！
でも、今のどうやって……」
ラジエルモン「たいしたことじゃない。
見えていただけ」
ラジエルモン「私はカーネルより世界の全てを見通せる。
今のはその応用」
スティフィルモン「それって……なんでも見えるってこと？」
ラジエルモン「そこまで便利なものじゃない。
それに狭間であるここでは十分に力を発揮できていない」
スティフィルモン「けど、さっきは助けてもらった。
心強いよ、ラジエルモン」
ラジエルモン「……えぇ！
気をつけて、さらなる攻撃が来る！」
ディアボロモン「－－aaAaaa－－aaaA－－……！！」
ラジエルモン「ぐ……攻撃に紛れてデータが集まっている！
まさか既に……！？」
スティフィルモン「とても大きな力を感じる……
一体何が起ころうとしてるんだ」
スティフィルモン「これは……一体？」
ラジエルモン「空間そのものは歪んで……！
これがやつの望む……週末の光景……？」
ラジエルモン「見て、スティフィルモン！」
（※アーマゲモンが現れる）
スティフィルモン「巨大すぎる……」
ラジエルモン「……！来る！」
ラジエルモン「スティフィルモン！右にッ！！」
アーマゲモン「－－－－－－－－ッ！！」
スティフィルモン「攻撃をかわしたのに……！
衝撃波だけで、なんて威力だ……！」
ラジエルモン「アーマゲモン……やつは、破滅そのもの。
倒せるのは一握りのデジモンだけ……」
スティフィルモン「そんな……ラジエルモン、どうすればいい！？」
ラジエルモン「危険な攻撃はすべて私が見切る……！
奴を足止めして時間を稼ぐの」
ラジエルモン「ここは通常のデジモンでは辿り着けない領域。
けど、既に種は撒かれている」
ラジエルモン「もう一つの可能性にかける……！
奇跡を手繰り寄せる！！」
スティフィルモン「わかった！
キミの言葉を信じるよ、ラジエルモン！」
（※激突戦突入）
4 結末
アーマゲモン「Aaaaaaa――――！！」
スティフィルモン「はぁ……はぁ……
ダメだ、全然攻撃が効いてない……！」
ラジエルモン「まだ……諦めては……」
ラジエルモン「……！
次は上から……！」
アーマゲモン「――――！！」
（アーマゲモンの必殺技「ブラックレイン」のムービー）
スティフィルモン「なーー、避けても追いかけて……！？」
スティフィルモン「ぐぁぁぁぁああああああ！！」
ラジエルモン「スティフィルモンーー……ぐぅ！？」
「エリスモン！！」OR「そんな……ふたりとも！！」
エリスモン「う……ぁぁ」
ラジエルモン「ぐぅ……このままでは……」
アーマゲモン「――――――――――！！」
アーマゲモン「―――――――？」
？？？「よく頑張ったな。あとは任せてくれ」
エリスモン「キミ……は……」
「あれが、ラジエルモンの言っていた……」OR「ふたりとも無事でよかった」
インペリアルドラモンPM「必死で戦うキミたちの声が聞こえた。
その声を頼りにここに辿りつくことができた」
アーマゲモン「――――――ッ！？」
ラジエルモン「彼が……間に合った……！
終末は……訪れない！」
アーマゲモン「ガァァァァァァ！！」
インペリアルドラモン「はぁ！」
アーマゲモン「………………！？」
インペリアルドラモン「――オメガブレード！」
（インペリアルドラモンPMの必殺技「オメガブレード」のムービー）
エリスモン「……アーマゲモンが消えていく！」
エリスモン「アーマゲモンの体がクラモンに！」
ラジエルモン「自らの体を大量のクラモンに分解して逃れるつもりよ！
スパイラルのデータを持つクラモンがいるはず」
ラジエルモン「このままでは逃しかねない。
でも……エリスモン……お願い！」
エリスモン「うん、任せて！」
エリスモン「……そこだ！
ライトニングファー！！」
クラモン「――――――！？」
インペリアルドラモンPM「これで、私の役目は果たせたか。
ラジエルモン」
ラジエルモン「えぇ。礼を言うわ。
これで“破滅”の未来は回避された」
インペリアルドラモンPM「いや、キミたちが奴を引き留めてくれたおかげで間に合った」
インペリアルドラモンPM「礼を言うのはこちらの方だ」
ラジエルモン「元凶となるケラモンもスパイラルのデータも消え、
もうアーマゲモンの復活は起こらないでしょう」
エリスモン「うん！（主人公の名前）もたくさん頑張ったね！」
ラジエルモン「ありがとう。
この結果を引き寄せたのは、間違いなくあなたたちよ」
エリスモン「ううん。みんなのおかげ」
ラジエルモン「さあ、私たちのあるべきところに帰りましょう」
インペリアルドラモンPM「そうだな……」
インペリアルドラモンPM「エリスモンと（主人公の名前）といったな。
キミたちの協力に感謝する」
ラジエルモン「エリスモン、（主人公の名前）。
また会いましょう」
エリスモン「うん！またね！」
逆襲の化身！アーマゲモン大激突戦
～おわり～
スクショ編
専用ステージをもらえて満悦のアーマゲモン
アニメは間に合いませんでしたね…
5 感想
ラジエルモンのストーリーにおける初登場。媒体がデジモンリアライズ激突戦とは言え、「初めて」「公式によって」「キャラ付け」がされたわけで記念すべきものであることは間違いない。個人的にキャラ付けで一番驚いたのは、標準語喋りなことでした。アニメでメイクーモンが鳥取弁なこともあり、私の中では完全にラジエルモンも鳥取弁で喋るイメージでした。実際、私の創作ではラジエルモンに鳥取弁喋らせてたし。でもアニメはアニメで他の媒体を縛るものではないからね。他の媒体でまでアニメのキャラを再演することはないのだ（聞いているのか、テントモン！）。
ちょっとしたショックを受けてしまったが、閑話休題。8月というとデジモン的に無視できない季節なので（アニメの影響力全然排除できてないね…。まあこれは相乗りだからいいのか）、ラジエルモンを中心にした単独ストーリーにはならず、アーマゲモンのイベントへの登場という方式となった。もっとも、ラジエルモン単独で激突戦やるにしても、これまでの激突戦を見るに稽古を付ける、突然戦いを吹っ掛けられる、誰かに頼まれて悪いデジモンを倒しに行く…の3パターンぐらいしかないので、そうした一発ネタで済まされるよりはお得だったのかもしれない（ラジエルモン本人の激突戦自体は結局ストーリーなしだったけど）。
実際、3週にも渡ったイベントストーリーなこともあり、一筋縄というわけではない。まあストーリーの骨子自体は『ディアボロモンの逆襲』を観て、ラジエルモンの公式設定文を見て思いついた以上の感慨を感じるものではないが、変な味付けがないだけマシ…と言っておこう。アーマゲモンを倒すのに主人公＋エリスモン、インペリアルドラモンPM、ラジエルモンの三者が互いに必要としあっているのは上手いところである。ぶっちゃけ最後の配信まで、これインペリアルドラモンPMが最後駆け付けるだけで終わりじゃないよな？と怯えていたので*7、エリスモンにも見せ場があったのはほっとした。アーマゲモンを倒すにはインペリアルドラモンとエリスモンの力が必要だったわけだが、ラジエルモンが未来予測しなければインペリアルドラモンが修行しなかったわけだし、ラジエルモンの能力があってこそエリスモンも時間稼ぎが出来た。まあいきなり出て来て「私じゃどうにもならんわ」するラジエルモンもどうかという点もある*8が、相手がアーマゲモンという超ボス級で言い訳は効く方ではあるし、インペリアルドラモンがいた「世界の狭間」に入って来られることなど、強者フォローもされているのはきちんと誉めておきたい。それにしてもメインキャラがラジエルモン、インペリアルドラモンPM、アーマゲモンの三者なのはアレに対する意趣返しのようなものを勝手に感じますね…
そういうわけでラジエルモンが初参戦したストーリーとしてはそこそこではないでしょうか。もっと上手い書きぶりや台詞も可能性としてあり得ただろうが、とりあえず文字や展開としてマヌケなところはあまりなかった（あえて言えば差出人不明のメールを送ったくらいか）し、及第点には達していると評価したい。理想としてはコンシューマーゲーム等にラジエルモンが参戦してより大きな物語で活躍できることを願っている（今回だと脇役に徹していた部分もある）が、最後に「また会いましょう」で終わっているようにリアライズ内でまたラジエルモンが扱われる可能性もあり、有機的な働きが出来ることを期待したい。
②～参戦編へつづく！
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