志末与志著『怪獣宇宙MONSTER SPACE』

怪獣monsterのコンテンツを中心に興味の赴くままに色々と綴っていくブログです。

ウルトラヒーローズEXPO ニュージェネレーションワールド in OSAKAの感想

 新年あけましておめでとうございます。今年も種々怪獣の話や歴史考察をしていきますので、どうぞよろしくお願いします。令和元年は「令和!新時代到来!」な雰囲気が強かったですが、2年となりましたので、お祭りムードだけでなく、新しい時代を積み上げて行く中身が問われていくことになりそうです。その傍ら、無駄にプレッシャーを感じていきなり精神的に参りそうです。焦りと癒しと達成感のバランスが今年の課題です。
 さてさて、端から後ろ向きな話は良くないので本題のヒーロー入ります。令和元年(2019)12月30日にウルトラヒーローズEXPO ニュージェネレーションワールド in OSAKAに行ってまいりました。会場はひらかたパーク。今回は前回まで2年続けたウルフェスではありません。会期も年末年始の一時期を除けば土日限定という扱い。むむむ、ちょいと前回までからグレードダウンしとる…といった感じが強い。とは言え、ひらパーは行きやすいし、行かないという選択肢はないです。今回はひらパーの入場券ともセット買いなので、遊園地でも楽しんでくれってことでしょうかね。

  • 展示

 会場入りするといきなりニュージェネレーションヒーローズの展示が出迎えてくれます。f:id:hitofutamushima:20200105142226j:plain

 オーブがスペシウムゼペリオンなのが珍しいですね。ゼロビヨンドは素材にニュージェネを使ってる繋がりか?


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 入ってしばらくはニュージェネの紹介垂れ幕と簡単なお遊びがある感じです。ビクトリーはウルトランス(EXレッドキングナックル・エレキングテール)、エックスはモンスアーマーの一部を装着できます。
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(イベントやショーでも使っていたものだろうか?)
 ゼロも今回のイベントはニュージェネ扱いされているようで、ゼロスラッガーやゼロツインソードがなりきり遊び用に置いてありました。ジードはなりきり的なのがないので星雲荘のやたら印象に残るタコの展示。
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 オーブとジードには手の上に乗れるアレもあります。
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 そしてタイガがここにいる。ウルフェスでも置いてたデカいやつです。
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 ピンで来てる上に瓦礫が散乱してるだけなのが殺風景で寂しい。
 タイガに関してはTVで使われた小道具の展示もあり興味深かったです。
 …ところでギンガだけ目を引ける展示が何もなかった気が…。
 しかし!やはり今回の目玉はこいつらでしょう!
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 マジャッパ!セグメゲル!ヘルベロス!ギーストロン!どいつもキてますねえ!こんなに感動できるゴムの塊はないですよ!マジャッパとセグメゲルは目の構造がここで見ておかないとわからないぞ。ギーストロンも思った以上にデカかったし、正統派アーストロンフェイスしてて満足です。
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 個人的にマジャッパはマガジャッパ時代からタコをモチーフにした尻尾が好きなんですよね。切って焼いて食ったら絶対美味い!怪獣だし尻尾切ってもまた生えてくる!ジャッパテールは永久機関

  • ミニステージ(ふれあいステージ)

 ミニステージは内容としては、ウルトラ6兄弟から1人がやって来てニュージェネレーションヒーローズを紹介していくといったものです。クイズ形式になっていまして、観客の子供に変身者の名前や変身に使う道具等を答えさせるものです。最後には6兄弟とのハイタッチがあります。私が観たのは2回とも6兄弟はジャック、紹介されていたのは最初がルーブ兄弟、次に見たのがオーブでした。6兄弟は日付で固定、紹介されるヒーローは毎回変わるといったところでしょうか。ふれあいステージらしい素朴さです。

  • バトルステージ

 別館でバトルステージもあります!今回も原則的に撮影禁止で、最後のヒーロー集合だけ撮影アリという形式でした。正直最後撮影可になってもヒーローたちは下に降りてバイバイやハイタッチをしながら後ろに去っていくので、断続的に動いてるし、他の観客も映ってしまいそうだし、ウルフェスみたいに壇上でポーズをちょっと決める!な瞬間は欲しかったですね。壇上の画面に「撮影可」のマークがデカデカと出るのも周知のためとはいえ風情がない。撮影可能な時間があるのはいいですが、もうちょいタイミングや状況を考えて欲しかったところです。
 以下、内容を中心に(※ネタバレを含みます!注意!)(若干の記憶違いがあるかもしれません)。オープニングバトルはゼロ、オーブ、ジード、タイガで戦います。ウルトラホーン繋がりか、オーブはバーンマイト、ジードはマグニフィセントにチェンジして戦います。オープニングバトルが終わるとゼロ、オーブ、ジードは出番終わりです。まあこういうオープニングバトルにだけ出て来るヒーローがいるのもライブあるあるではあります。
 バトルが終わると回想シーンが始まります。レイビーク星人の子供が「科学者になりたい!」という夢をタロウに話すと、タロウは「そんな夢なんて捨ててしまえ」と言い放ちます。すごく衝撃的です。タロウには何かの真意があるんだろうか…と思わせつつ物語は始まります(ちなみに「レイビーク星人」という種族名は一切出ません。よく出るんだから周知してやってよ…)。司会のお姉さんはE.G.I.S.の新人隊員という設定。仕事で、ある発明品を守ることになります。そこへ襲来する宇宙人軍団(ヴィラン・ギルドとか言ってましたけど『タイガ』最終回後も存続してるんでしたっけ)。やたら小奇麗に見えたザゴン星人の着ぐるみは元は撮影用かな?と思いつつ新人のお姉さんが対応できずチンタラやっていると、タイガが助けに来て宇宙人を蹴散らせてくれます。
 機械を発明した博士にお姉さんは胸を張りますが、「いややっつけたのはタイガですよね?」と冷静に突っ込まれるのはご愛嬌。ところでその発明って何なんです?から、発明品の説明が始まります。機械は夢見る思いをパワーに変換する装置で、会場の皆に夢を聞いて行きます(参加型ですね)。そこで博士はタイガに夢を尋ねます。「父さんみたいなヒーローになることかな…」。
 ところが、博士は豹変します。レイビーク星人の正体を明かすと、この機械は夢の力をマイナスエネルギーに変換するのだ!とぶっちゃけます。かつてタロウに夢を否定された子供はタイガ相手に意趣返しをしようとしていたのです。シビトゾイガーやキングギャラクトロンの前にタイガは苦戦を強いられます。そこへルーブ兄弟妹が助けに来ます。ここらへんからすでに記憶が曖昧なのですが、ロッソとブルのハイタッチにグリージョが「2人だけでずるいです!」と言うのがちょっとした伏線なのは覚えています(『劇場版R/B』で3人式を考えたいって言ってた気もするけど完成しなかったのかな)。
 何やかんやでタロウも出て来て、トレギアが復活します。レイビーク星人の博士とタロウは話が合わず、トレギアはタロウが「夢を捨てろ」と言ったのはレイビーク星人に植え付けた偽の記憶とネタばらしします。夢の力をマイナスエネルギーに変換する余波で復活するためだったらしいです。…?これ、トレギアはどのタイミングで偽の記憶を植え付けたんだ?怨みを募らせるにはある程度時間が必要だし…。『ゴセイジャー』のブレドラン(ブラジラ)並に結果オーライな計画なのでは…。
 トレギアはわりとメタ的な悪と言いますか、デウス・エクス・マキーナであるウルトラマンを反転させた悪役であることに特徴があると考えていますが、このステージでのトレギアはかなり真っ当な悪役を貫徹していて、ちょっとキャラが違うような…。
 騙されていたことを知ったレイビーク星人の博士は落ち込んでしまいますが、タイガの「失敗してもまたやり直せばいいじゃないか」という励ましにかつてタロウから言われた本当の言葉を思い出します。タロウはレイビーク星人が「科学者になれなかったらどうしよう?」という悩みに「失敗してもまたやり直せばいい」と、タイガと同じ励ましをしていたのでした。ベタですがいいですね。
 そして、改心したレイビーク星人はまたも会場から夢の力を集め出します。そしてそれが結実してウルトラマンたちが復活します。ここでギンガ、ビクトリー、エックスが参戦。最終決戦にだけ顔を出すウルトラマンがいるのもライブあるあるですね。タイガもトライストリウムになり、なぜかダークネスブロードを持っているトレギアを剣技を繰り広げます。これがカッコ良かったので、本編でもトレギアに武器を持たせても良かったかもしれませんね。切羽詰まったトレギアは最終的に巨大タイラントになって攻めて来ます。正直ステージが若干小ぶりだったので、で怪獣は今回は出ないかなあとも思っていたので、巨大タイラント登場は虚を突かれました。ステージの下段にも降りて立ち居振る舞いするし、なかなか大変でしょうね。
 タイラントを倒せば終了です。ヒーローたちが壇上でエピローグをしながらバイバイです。エンディングで「DREAM FIGHTER」が流れ出したのが、ステージの趣旨と共鳴する選曲で唸りました(でも次に流れたのは夢と直接関係ない「ULTRA FLY」だったのでゼロ10周年押しチョイスなだけだったかも)。最後に会場から出る時にヒーローのハイタッチがあり、私が観た回はエックスが来てくれました。
 今回のバトルステージはイベントステージ以上ライブステージ未満といった印象でした。ウルフェスやEXPO(東京)のライブステージが舞台に工夫があったりするのに比べると、どうしてもこじんまりした感覚は拭えないところ。また、地味に大きいのが登場キャラクターの声にオリジナルキャストがいないのもあります。タイガ、トレギア、タロウはまだ雰囲気を似せて来ているんですが、ルーブ兄弟妹が全然違う声です。特にグリージョは確かに幼めのキャラではありますけど、今回の声では幼稚園児並に聞こえてしまい、流石に色々おかしい。オープニングやラストバトルにのみ登場のヒーローは特に喋らないので、違和感はなかったですが、それはそれで寂しい気もします。ライブにおけるオリキャス起用は近年もはや定着したといった感触さえあったので、余計に落差を覚える点ではありました。
 ちなみに、このバトルステージはヒロユキもタイタスもフーマもいません。いやまあそりゃ夢の話やタロウとの親子継承に直接関係ないけどさ…タイプチェンジ的に出すのも地味にめんどくさいしさ…いや~~~でもそりゃあないだろう。

  • 総合

 過去2回のウルフェスが順当にパワーアップしてたのを見ると、しょっぱい。いや、もちろん商売ですからね。いかに気合を入れて作っても費用対効果がアカンかったら縮小するのが普通やからね?イベントやってくれるだけありがたいと思わな?な?
 とは言え、これ最初のひらパーウルフェスより見劣りしますよ。前回夏と遜色ないクラスにまでなったのは、前々回が予想以上に受けたからじゃなかったんですかね?解せぬ。前回導入された「ミート・ザ・ヒーロー」や音声ガイド、ナイトイベントの類も今回はありませんでした。私が行ったのは12月30日でそもそも園内もそこまで賑わってはなかったですけれど、イベントが小ぶりになった分客足も小ぶりになってしまった印象も受けます。怪獣の着ぐるみ4体とウルトラショット・バトルステージを主要な目的にするにはやっぱ厳しいんじゃないでしょうか。せめて前々回レベルの賑わいは欲しかったけどなあ。バトルステージも夏のウルフェスのを流用するのと、オリキャス抜き新作だとそっちのが安上がりなんだろうか。
 そして最後に今年特有の問題点を一つ。バトルステージの項目でもちょいと触れましたが、イベント全体にタイタスとフーマの影がほとんどありません。デパートを除けば『ウルトラマンタイガ』の紹介にいるのが唯一じゃないですかね。展示もパネルもウルトラショットにも現れず、バトルステージでは前述の通り出番ナシ。タイタスとフーマって最新作に登場したウルトラマンでしたよね?こんなほとんどいないような扱いを最新イベントでしていいんですか?タイタスとウルトラショットしたいという大阪近郊のファンも少なくないでしょうし、フーマもこういうイベントでO-50ウルトラマンと絡んでこその出自設定ではないですか(前回の音声ガイドなんてまさしくトライスクワッド向きだったじゃないですか)。他のニュージェネのタイプチェンジはウルトラショットやバトルステージで出番があったことを思うと、着ぐるみを融通できなかったという都合も考えにくい。そもそもポスターから2人ともいませんし、トライスクワッドで売るつもりがなかったのか。繰り返すけど、それでいいんですか?
 何とも文句ばっかり言ってますけど、イベントやってくれるのは本当に有難いことではあります。この灯を絶やさないためにも我々どもも頑張って行きたいところではあるので、頑張って欲しいですね!(今回の位置付けは露骨に軽いので、ひらパーを遊園地として訪れた一アトラクションくらいの心持ちで望むのがベストだったのかもしれません)

※追記(1月10日)
 1月11日以降のウルトラショットにはめでたくタイタスとフーマも登場することになりました。このタイミングということは、東京のEXPOが終わって融通できる着ぐるみが出来たということでしょうか。2人は新ウルトラマンとは言え、立ち位置としては主役ウルトラマンのタイプチェンジポジションであるため、イベント用スーツをそこまで作っていなかったのかもしれません。…でもそれならそれで東京と大阪で分け合える体制をちゃんと作ってほしかったし、バトルステージに影も形もない問題も今一つ解消されていません。今後はよく考えてほしいですね。