※この記事中には映画の内容に関するネタバレを大いに含みます。初視聴の驚きや感動を体感したい方にはおススメしません。
平成31年(2018)3月8日と10日に都合2回『劇場版ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル』を観て参りましたので、今年はブログもあることですし、感想をまとめてしまいたいと思います。とは言え、かなり冗長かつダラダラしたものになりますので、御容赦を。
まず、この映画を観る前に何を期待していたのかを述べて行きます。ハードルがどこらへんなのかということですね。
今回の映画はあまり前情報は多くありませんでした。これはあまり出せる情報がなかったんでしょうね。例えば、例年だとあのウルトラマンや怪獣が出る、どの技を使う、タイプチェンジはするのか、ラスボス怪獣の力とは…等々を月毎に解禁していくわけですが、これが今回はとても貧弱でした。ウルトラマンジード・朝倉リクやウルトラマングルーブ、ウルトラマントレギアの登場も初報でわかっていましたし、ジード以外の客演ウルトラマンはいませんでした。スネークダークネスは解説がネタバレになってしまうような怪獣ですし(と言うかソフビのタグで正体バレしていた)、トレギアは後述しますが明かす情報が何もありませんでした。ウルトラウーマングリージョも登場自体は特筆することではありますが、能力や立ち位置は未知数です。
そうした中で何かを期待すると言っても限られたものになってきます。映画ならではの要素がとても限られているわけですね。私の期待としては、だいたい以下のようなものが挙げられるでしょう。
- 『ウルトラマンR/B』最終章としてふさわしいものになっているのか
『ウルトラマンR/B』の現時点における最終作品であることを思えば、まず当然ですね。ただし、私は『ウルトラマンR/B』のTVシリーズには今一つノリきれませんでした。まあそれはともかくとして、ギャグを交えた独特の緩いノリや兄弟のキャラ造型、属性技の使い分けなどは『R/B』の長所であると思ってますので、映画でもそこは伸ばしてほしいところです。
一方で特筆される前情報としては、カツミの進路の問題があります。「君はウルトラマンか、湊カツミか?」という台詞もあり、カツミが何らかの決断を下すのは間違いなく、それが妥当なものか、そこに至る経緯は納得できるのか、カツミのその意志で以て『R/B』の物語が閉じられるに値するものなのか、そういった点が映画のストーリーにおけるハードルとなります。
私は『ウルトラマンジード』は好きですし、劇場版を経て朝倉リク・ウルトラマンジードは真のヒーローとしての履修を終えたと思っています。今回リクは先輩として出るわけですし、彼の物語は血縁に呪われたものでもありました。そうしたリクが家族をテーマとするR/B組に入って、いい化学反応は生まれるのか。
キャラクターの問題としては、リクがストーリー上でいかなる役割を果たすのか、登場する意味はあるのかが焦点です。また、ヒーローとしては各フュージョンライズはどれだけの出番があり、どこまで活躍できるのか。ウルティメイトファイナルは2度目の出番であり、各フュージョンライズの上位互換なところもあるので、使い分けや登場などにも注意したいですね。
予告を見て驚いた部分です。それまでに特撮的に明らかにパッとしないなと思ってたのですが、CGを使う空中戦をやる、だと…。ウルトラマンがCGで描かれるのは『ウルトラマンサーガ』が最後で、空中戦もやったとなると『大決戦!超ウルトラ8兄弟』にまで遡ります。まあその後も『大怪獣ラッシュ』や『ウルトラマンゼロAnother Battle』などでCGを使った戦いはやっていましたが、本編に帰って来るのは実に久しぶりです。ニュージェネレーションシリーズでは空中戦でも着ぐるみを使って演出するなど腐心していましたが、その上で描かれるCG空中戦はどのようなものになるのか。そもそも大画面で見られるほどのクオリティなのか、単に10年前の劣化演出になるのではないか、新しい表現性はあるのかなど未知数の部分でした。
漠然とまとめてしまうと、とりあえずこの映画が作品として生まれたことは今後に少しでもプラスになれば良いな…程度のことです。低いのか高いのかよくわからないハードルだなオイ。
続きを読む