志末与志著『怪獣宇宙MONSTER SPACE』

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【ネタバレ有】『劇場版ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス』感想

※この記事中には映画の内容に関するネタバレを大いに含みます。初視聴の驚きや感動を体感したい方にはおススメしません。

 令和2年(2020)8月8日に『劇場版ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス』を観て参りました。本当は3月公開だったのが、新型コロナウィルスCOVID-19によるコロナ禍で公開中止となり、その後本当に公開されるのかと危惧されたこともあって、とりあえず無事公開できてほっとした面持ちであります。
 さて、いつもなら前置きをダラダラ書いてから、これがどうだあれがどうだと言っていくところなんですが、今回は特にありません。個人的な感想ですが、TVシリーズウルトラマンタイガ』自体がとてもふわっとした感触のまま、しかも公開延期でここまで来てしまったので、何が望めるハードルなのか具現化できなかったんですよね。そりゃトライスクワッドもニュージェネレーションヒーローズもイージスも活躍はしてほしいのだけど、何があれば「よっしゃ!」と思えるのか、ここは出たとこ勝負といったところでした。

 ただ、一つ言っておくとしたらウルトラマントレギア物語」(『ウルトラマンタイガ超全集』掲載)ですね。トレギアは去年の『劇場版ウルトラマンR/B』が初登場だったわけですが、その時は素性について何ら設定はなく、設定はすぐには設けず便利屋として使いまわしていくキャラクターなのかなと予想していました(以下参照)。
monsterspace.hateblo.jp

 ところが、当初の予想に反してトレギアは『ウルトラマンタイガ』でかなり詳細な設定を付与されます。光の国出身であり、タロウの親友でありながら闇に堕ちたウルトラマン…『劇場版R/B』では無色透明だったのが急速に色を付けられた格好です。しかも話が進むにつれ、タイガスパークを開発した科学者であるということが明かされ、キャラクターとして色付いていくと同時に、私としてはキャラクター理解がよくわからなくなってきました。タロウの親友であり優秀な科学者であるという過去と、愉快犯的に振舞い光と闇の区別や絆を憎む現在は距離がありすぎ、一体何があったらこうなるのか予測できなかったからです。直言すれば、後付け設定をその場その場で付けたせいでキャラクターの輪郭が失われているとさえ感じました。
 それゆえに「トレギア物語」には驚きました。タロウと親友であったこと、タイガスパークを開発したこと、闇堕ちしたこと、何度倒されても復活できる理由…全てが矛盾なく成り立っている!やはりプロの作家は違いますね。いつから考えられていたのかは存じませんが、上手くまとめられています。『タイガ』ではトレギアが何をしたかったのか、何を言っているのかよくわからないまま流していた言動もあったのですが、これを読むと全てが繋がる、トレギアの台詞として響いてきますね。まあこんな大事な話を超全集の付録だけで終わらせるのもどうかなって思いもありますが…(近年超全集は高額化しているので敷居が低いとはなかなか言えません)。
 そういうわけでトレギアについては頭の中でどんなキャラクターかという整理はついていました。今回の『劇場版タイガ』のトレギアもこの延長上に理解できるキャラだったので、『劇場版R/B』や『タイガ』を経てもトレギアが何なのか納得できないという方は「トレギア物語」を読んでおくことをおススメします。

 さて、ここからはストーリーを追いつつ、あれこれ述べていきたいと思います。当然ながらネタバレを含みますし、何せ1回観ただけなので、場面の順序や台詞の有無について混乱や記憶違いがあるかもしれません。その点についてはご寛容願います(何なら違うと言ってほしいゾ)。

 美術館を警備していたヒロユキとホマレ先輩とマグマ星人ですが、ダダによって目玉展示であるバラージの石を盗まれ、捕物帳の一幕から始まります。ヒロユキは自身に宿る3人のウルトラマンと連携しながら、ダダを追い詰めて行きます。新入りのマグマ星人とホマレ先輩の共闘も見逃せないところです。追い詰められたダダはレギオノイドダダカスタマイズに搭乗し、ヒロユキともども踏みつぶそうとしてきます。ヒロユキはタイガに変身、トライスクワッド間チェンジを駆使しつつ、ダダカスタマイズを撃破します。
 …と書いてしまうと何だそんなことかで終わっちゃいそうですが、個人的にこの映画の見所の一つはこのオープニングにあります。イージスの「日常的」な仕事の中で、トライスクワッドが存在感を持ってヒロユキと連携、密度を感じるミニチュアセット内での能力を生かして戦うバトル…「かくあるべきウルトラマンタイガ」のイロハが短時間にぎっちり詰まっています。正直言うと、これだけでわりと『ウルトラマンタイガ』を観ていて良かった、元は取ったくらいの感慨を催します。
 この戦いが終わるとタイトルを挟んでタロウがある惑星でトレギアと遭遇する様を描きます。前振り&説明パートなわけですが、『タイガ』1話以降普通にタロウは生きてるし、ヒロユキたちが知らないところでニュージェネらがグリムドを封印してるし、彼ら『タイガ』TVシリーズでは1話以来全然出て来なかったので「いるなら顔出せよな」という思いもなきにしもあらず…。特にグリムドがトレギアから逃れたのは『タイガ』最終回の戦いがきっかけなので、ニュージェネが地球のすぐ外で封印していた、は物語設定にしても『ウルトラマンマックス』最終回で宇宙にいたウルトラマンゼノンみを感じますね。まあ全部物語設定の世界なんですが!ニュージェネ8人で袋叩きにしたらグリムド倒せないのか?
 さて、イージス。オープニングバトルで負傷したマグマ星人は入院し、マーキンド星人も付き合いで退場してしまいます。私としては、ヴィラン・ギルドに属していた両人がイージスに転職したことには否定的で、罪を償うことなしに何となくいいやつに収まってしまったことに心情的な距離はあります。ただ、一応『タイガ』の中で異物である宇宙人との共存は一つのテーマではあったし、イージスの中に元罪人が加わったことで何が変わるのかも注目ポイントではあったのですが、この映画の中では早々に投げられてしまいました(もちろんここまででホマレ先輩との絆とか全く見せ場がないわけではないですが)。
 そんなイージスに依頼者がやってきます。まあ湊カツミさんなんですが。湊兄弟とリクは超銀河マーケットを営業しており、宇宙人に狙われているため、ヒロユキを警備に誘い出します。タイガはリクからベリアル因子を感じ取り、ヒロユキはあいつがマーケットを狙う宇宙人か!と誤解する一幕がありますがご愛嬌。湊兄弟の狙いは、逆にヒロユキ(の持つウルトラマンリングの力)を護衛することでした。湊兄弟のルーブスラッガー的武器を使ったアクションは新鮮でしたね。…はいいんですけど、湊兄弟はあくまで一般人スタンスなのが美味しいキャラなので、一応プロの護衛であるヒロユキを護衛しようとするのは一般人スタンスからは離れてしまっていると言うか、勇み足が過ぎる気もするぞ。そうそう、ちゃんと兄弟の正体がロッソとブルなことにフーマが言及するのは良かったですね。こういうちょっとしたところで出自設定を生かしていかないとね。
 そうこうしているうちにグリムドが復活、力を返して変身可能になった湊兄弟ともども、ヒロユキは変身して戦いだします。今回の映画はニュージェネ全員集合が一つの目玉なので、『劇場版オーブ』以降前作ウルトラマンだけが人間体込みで客演するというスタイルではありません。その分、前作である湊兄弟としては損したかなと思うところもあったので、タイガ・ロッソ・ブルという現行作と前作オンリーの共闘局面が用意されたのは、ほっとしましたね。…のはいいんですが、まあここらへんの不満はこの後総じてなのでそこでまとめます。
 グリムドは強く、3人では歯が立たずタイガもやられそうになります。と、その時!上空からストリウム光線!タロウが現れます。この時のタロウはあんまり喋らないですし、何となくふわーっとしていたので、タイガを助けたのはブラフかなと勝手に思ったのですが、この時はシラフでした。タロウはグリムドと戦いますが、ウルトラダイナマイトでグリムドともども爆散したところを、再生途上グリムドを取り込んでしまい闇堕ちしてしまいます。ここまでがトレギアの狙いだったようですが、タロウがフィニッシュにダイナマイトを使わなかったらどうするつもりだったんだろう…?
 話が前後しますが、カナ社長のもとにはガイさんが、グリムドの呪いによって挙動不審になったピリカのもとには大地が、霧崎を追い詰めたホマレ先輩のもとにはヒカルとショウが助太刀に現れます。ガイさんが突然助けに来るのはらしさがすごくあったんですが、なおのことオーブニカのメロディが欲しかった。大地は登場に小ネタがあります。ヒカルとショウが前振りなく突然生えてきたのはもうちょい物語に落とし込んで欲しかったかな。ヒカルはタロウを気遣う台詞が、ショウはトレギアの態度にバッサリなのがキャラのバックボーンですね。
 自分を守るために父が闇堕ちしてしまったタイガは虚勢を張ろうとしますが、ヒロユキに諭されます。詳述はしませんがチームの醍醐味といっていいシーンかと。ここでリクが出てくるのが発声不能で、まあ映画観で観てやってください。闇堕ちタロウの潜伏場所はイージスが突き止め、ヒロユキはそこへ向かいます。「絶対帰ってこいよ」と言うイージスの面々もじんわりとするシーンですが、いやいやいやそこまでやって蚊帳の外なのかよ。これはTVシリーズからそうですが、イージスは所詮民間警備会社なので巨大戦にはほとんど介入できないんですよね。映画でもお膳立てはしたから後は頑張ってねという態度になってしまうのは仕方ないんですけど…。イージスの面々はそれぞれニュージェネと絡みがあったりもしたんですが、この後のバトルには生かされません。今更だけど何とかならんか…。
 闇堕ちタロウを救うべく、ニュージェネが全員集合、同時変身を決めます。『劇場版ジード』みたいな合体バンクはなく、8人同時変身に対して工夫はあまり感じられませんでした。トレギアはニュージェネあしらい要員としてヘルベロス、セグネゲル、ナイトファング、ギガデロス、ゴロサンダーを怪獣リングから実体化させ、トライスクワッドはタイタスとフーマが分離してトレギアを引きつけ、タイガは父と相対します。ニュージェネ対五大怪獣のマッチアップではそれぞれのテーマBGMがメドレー的に流れて戦闘を印象付けます。ここらへんも後でまとめて。
 タイガはトライストリウムでウルトラダイナマイトをキメるのですが、タイタス、フーマ、そしてヒロユキもダイナマイト状態になってタイガを支えるのが醍醐味というか、トライスクワッドのあるべき対等さが見せられていて、それでタロウが帰ってくる。ここは『タイガ』の帰結として良かったと思います。
 またも上手く行かなかったトレギアは自身のグリムドも解放しグリムド完全体を復活させます。自身をグリムドに吸収させるトレギアの演出は身体がボロボロ崩れていっており、インパクトと言うか悲しさと言うか、「ああ…もうダメなんだな」と思わせるにはじゅうぶんでした(ここではないですが、タロウがトレギアの手を掴もうとして空を切る場面があり、これも「手遅れ」演出ですよね)。完全体グリムド(結構久々に超巨大怪獣です)相手にタロウが時間稼ぎをしている間にタロウはタイガのウルトラホーンにニュージェネの力を集めることを指示、ニュージェネレーションアイが生まれ、タイガはウルトラマンレイガとなります。

ウルトラマンタイガ DXニュージェネレーションアイ

ウルトラマンタイガ DXニュージェネレーションアイ

  • 発売日: 2020/02/01
  • メディア: おもちゃ&ホビー

 ところでこのニュージェネレーションアイですが、ウルトラゼロアイNEOのリデコ商品です。まあこれまでも映画アイテムは型の使い回しがあったので特段驚きも…いややっぱ驚いたかな。しかし、作中でさらにたまげたのは、ヒロユキがアイを装着、次の瞬間にはグングン変身ということでした。いや!一応ウルトラアイ系なんだから、目から順にヒロユキの身体がレイガに変わっていくんじゃないの!?建前としてそれくらいはやってしかるべきなんじゃないか。ニュージェネアイは生成して目に装着したらそれで終わりなので、公開延期がなくてもこれで販促効果としてじゅうぶんだったかどうかはかなり疑問ですね。
 で、レイガがグリムドを倒し、ニュージェネ勢がエールを送ってニュージェネたちは台詞を残しつつ地球から去っていきます。エールを送るのは精神空間で人間体なのですが、そこにアサヒはいないのに、精神空間が終わるとニュージェネにグリージョが混じっているので若干頭のバグ感があります。グリージョは本作では完全にグルーブへの合体要員でしかなく、扱いとしては満足しかねますね。
 続いて、トライスクワッドもタロウとともにヒロユキから分離して地球を去り、イージスとの別れが描かれます。言うべきことを言い、反応すべき反応をしているので満足度も高いです。TVシリーズではチラッと、THE LIVEでは描かれていた仲間を持つ素晴らしさを知らないタイガがここまで来たのには感慨があります。このままエンディングなので、主題歌「ドラマティック」の曲調やTVシリーズ総集編的映像も相まって「ああ、良かったなあ」とじんわり。何となくいい映画だった感を残しつつ終れたので良かったですね。と言いつつですが、タロウとトライスクワッドが飛び立つシーンで遠景の木が微動だにしないのが見えたのが妙に印象に残るところでもありました。

 非常に雑駁なストーリーおっかけ感想でしたが、何か足りないよなあって部分を避けています。それは何か…。特撮バトルとしての見所、全然ねえェェェーーーーッッッ!!!!!
 オープニングバトルはかなり誉めましたけど、特撮的にはわりと真面目に最初が頂点で、その後特撮で多少なりとも本気が見えたのはグリムドがビル越しにのしかかりかましてきたところだけですかね。それもキラーカットと呼ぶにはだいぶ通ですし、何なら『タイガ』TVシリーズの方が特撮は豪華だったのではないか。ニュージェネ特撮は進化の系譜が見えるのが特徴ですけど、今回は特に進化要素はなく、ニュージェネクライマックスと銘打った打ち上げ花火としては不発としか言いようがない。
 連動して泥をかぶったのはバトルもそうですね。ルーブ兄弟だけタイガと共闘パートがあるのはうれしかったですけど、この兄弟の戦いと言えば属性変化を駆使した合体技じゃないですか。今回タイプチェンジしないですからね。共闘と言ってもタイガが映っている場面と兄弟が映っている場面で分けられてるところが多いですし、3人ウルトラマンが共闘する面白さは全く引き出せていません。
 これは他のニュージェネもそうで、とにかく技らしい技を使わないので、レジェンド要素があるモブトラマンめいています(これは怪獣側も同様でトレギア召喚だからも加味しつつ、映画に出られた恩恵はあまり蒙れてません。それこそダダカスタマイズが扱いとしては一番良かった)。トライスクワッドやタロウ込みだと12人いるんだから特色出さないと楽しくないじゃん。最強形態集結は逆に必殺技を撃つかやられるかしかないので、題目が大きい割にかなり淡泊です。ニュージェネ集結はバトル面では本当に集結以上のものは観られないと思っておいた方が精神衛生上は楽でしょう。
 ウルトラマンレイガもこの延長上にしかないので、「滅茶苦茶強い最強の合体ウルトラマン」という格は残念ながら感じ取れませんでした。過去の映画形態はこの姿だからこれが出来る!すげー!は外してなかったと思うので、ニュージェネのクライマックスがこれと言うと見劣りするのは間違いないです。レイガ・アルティメットブラスターもとにかく地味な光線でした。
 ニュージェネついでに付言しておくと、ウルトラマンエックス(声・中村悠一)ってどこ行ったの?という点はだいぶ気になります。何と今回は変身後のエックスの掛け声まで大地役の高橋健介くんになってました。変身バンクもグングン以外はカットだったので、エックス本人はほぼ完全消滅状態です。な、何があった…?ここまで来るとエックス本人は不在でXioの科学力で疑似的にエックスの力を大地だけで再現している姿とか、そんな風に考えた方がいい気さえしてきますが、果たして…。

まとめ

 タイトルからし「劇場版ウルトラマンタイガ」「ニュージェネクライマックス」部分に分かれる作品だったと思います。私としては前者部分に好感触後者に傾けば傾くほど微妙な部分が増えて行くといった感じでした。個人的にTVシリーズの『タイガ』にはノりきれなかったのですが、まあそれはそれとして『タイガ』には愛着があるなと再確認できたのは良かったです。視聴後にある種の清涼感があったのは「劇場版ウルトラマンタイガ」としては高ポイントで成り立っていることと、「ニュージェネクライマックス」としては加点要素はなけれども大きな減点要素もないのが見苦しさになっていないことでしょうか(ニュージェネ俳優陣が大画面でそれっぽく振舞ってるのを観られるのはやはり問答無用で上がるところではありますよ)。
 バトル部分の不満についても、『ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ』があって良かったと言いますか、技やタイプチェンジの不満、グリージョが便利キャラすぎるとった点は表裏のようにギャラファイでは盛り沢山になっていて、こっちでお口直しできるのはタイミング的に幸いでした(観直してみるとギャラファイでニュージェネダイナマイトやっちゃったのは惜しかったか)。『劇場版タイガ』でも雑誌記事ではギンガサンダーボルトやレッキングロアーを使うといった記載があったりしたので、時間の都合上カットせざるを得なかった部分はだいぶあるようです。ギャラファイをニュージェネの物量を裁き切ったとするなら、本作はさしずめ物量に押しつぶされたと言えるのかもしれません(もちろん人間ドラマ込みなので単純比較できないのは言うまでもないですが)。
 特撮的には『ウルトラマンZ』が始まっていて良かったですね。この映画が3月公開だったら『Z』までこれからのウルトラ特撮は大丈夫か?と感じていたと思いますが、もうすでに『Z』があるのでやっぱりウルトラ特撮は大丈夫だ!モードに入れています。ある意味延期して今公開した怪我の功名か?
 この作品があることによる今後の展望と言いますと、トレギアは本作でケリがついたと思います。『劇場版R/B』での初登場は去年でその時は無色透明だったのが遠い昔のようです。やり切ったからにはもう出て欲しくもないかなあと思いつつ、こうなるともうちょい何かあってもという矛盾した気持ちにはなりますね。ただ、これも「トレギア物語」を読んでこその感慨なので、読んでいないとやっぱり何だあいつは?のままかもしれません。
 ニュージェネレーションヒーローズ集結も一つの区切りがついた格好ですね。『タイガ』1話でイベント的に集結し、その後『ウルトラギャラクシーファイト』でそこに至るまでが描かれ、トドメに本作。まあトドメとしては地味と言うのはさんざん言ったので繰り返しませんが、トレギアも倒したし、集まる理由もなくなりました。『ウルトラギャラクシーファイト』の感想でも書いたことですが、私はニュージェネたちはそれぞれの世界観を持っている方を重視しているので、無理矢理チームとして定着しなかったのには少し安堵しています。
 そういう意味では色んな流れにケリをつけるサッパリとした作品ではあるんですよね。ウルトラマンに対する寂寥感が「ドラマティック」の歌詞に乗って風になっていく、そんな作品ですかね。

PS 言い忘れてますが、今回のタロウは狂言回しでありつつ、格を感じるいい見せ方でした。