今年は『デジモンクロスウォーズ』15周年。放送後どころか放送中も2期以降はいまいち公式に盛り上げようという気概が欠けていて、長年不遇な扱いを受けていたと言っていいシリーズだが、15周年になってようやくYouTubeでの全話無料配信や『DIGIMON EXPO'25』内で「『デジモンクロスウォーズ』ステージ」が設けられた。後者に至っては、放送後どころかおそらく史上初なキャストイベントでもあり(たぶん)、一デジモンファンとしては、キャスト陣にも色々な思い出話や思い入れがあることや、リアルタイム時の新規ファンなどが喜んでいる様子なども観測できて、15年越しにやっと「クロスウォーズ」が実態のあるタイトルとして実感できた心持ちがある。
そういうわけでクロスウォーズで何か記事にしようと思ったが、今更愚痴めいたものをダラダラ書くのも何だしな…という中、クロウォ3期を見ていてふっと気が付いたのは、「真下ヒデアキのドーベルモン、超進化してなくね?」
どういうことかと言うと、『デジモンクロスウォーズ』3期、副題は「時をかける少年ハンターたち」は、新主人公に明石タギルとガムドラモンを迎え、デジクオーツと呼ばれる異世界でデジモンたちをハントしていくお話だ。ここでは2期までのデジクロスの方法が通じず、ハンターたちはパートナーのデジモンを超進化させ、またデジクロスは2体までというルールで戦うのである。よって、ハンターたちのパートナーデジモンには普段の姿と超進化後のバトル用の姿という2つの姿を持っている。
そして真下ヒデアキは実は3期のレギュラーキャラではない。3期では主人公サイドの「クロスハート」にタギルと旧主人公のタイキおよび旧作キャラのユウ、ライバルサイドに新キャラとして最上リョウマ、戸張レン、洲崎アイルの3人が登場した。ヒデアキは「クロスハート」には属していないし、ライバル陣営にもいなかったが、62話で登場すると、68話や76話など1話ゲストに留まらない登場を見せた。何より、明確に格上のタイキや頭脳イケメンキャラのユウとは異なり、親しみやすい関西弁がタギルの熱血さともマッチしていていいコンビになっていた。準レギュラー…と言うには登場話数も多くないが、デジモンハンターたちが多く存在する世界観の中では印象に残るキャラと言える。…まあ実はずっとオープニング映像の最後のハンター集結シーンで出ていたりしていて、本当に1話だけのゲストのつもりだったのか怪しくもあるのだが…。
つまりまとめるとこういうことになる。
真下ヒデアキは3期で準レギュラー格の印象に残る奴であり、基本的にハンターのデジモンは超進化するにも関わらず、作中でパートナーのドーベルモンは超進化しなかった
はあ、そうですか。3期は突貫製作だったみたいだし制作側もドーベルモンを超進化させるのはうっかり忘れていたんだろう…で済ませたら記事が終わってしまう*1。15周年にかこつけて今こそドーベルモンが超進化していたら?を妄想してみようではないか!
ちなみにリョウマのアスタモンのように普段から超進化の姿がデフォなパートナーもいるので、ドーベルモンも超進化後の可能性もないわけではないが、超進化前後のデジモンを見るに、超進化前は成長期・成熟期・アーマー体など、超進化後は完全体やアーマー体などの大きいサイズになる。ドーベルモンは前者なので超進化前と見ておきたい。また、超進化後は基本的にアーマー体か完全体から選ぶべきだろう。
さて、これがドーベルモン。
https://digimon.net/reference/detail.php?directory_name=dobermon
ちなみに上記公式絵を見てもわかるようにドーベルモンは赤目のはずだが、ヒデアキのドーベルモンはなぜか緑目だった。ベルゼブモンのように本来は獰猛なドーベルモンをヒデアキが制御していたことを示しているのか、ただの勘違い(デザインミス)なのかは今もって不明。
それはともかく、実はドーベルモンにはデジモンで言う、いわゆる進化系譜が存在している。それで言うと完全体はケルベロモンになるのが系譜ルートだ。
https://digimon.net/reference/detail.php?directory_name=cerberumon
しかし、3期的に考えると進化系譜そのまんまに超進化するのは考えにくい。何と言ったって、他がサイケモン(ガブモンの色違い)→アスタモン(ベルフェモン系譜の完全体)、ドラクモン(グランドラクモン系譜の成長期)→ヤシャモン(ブイモンのアーマー体)と進化系譜的には無茶苦茶なのである。また、ケルベロモンは実はリョウマのデジモンとして登場していたりする。他のハンターが持っているデジモンに超進化したところで形無しなのでケルベロモンは抜きで考えたい。
また、あくまで3期におけるドーベルモンの超進化先を考えるので、3期放送当時に存在していたデジモンのみで考えることにする。
まずはドーベルモンの特徴を見ると、ドーベルマンをモチーフにしているだけあって、四足歩行哺乳類型である。アレスタードラモンとデジクロスした際にはケンタウルス体型にもなっていたし、ここらへんをヒントに考えたい。ちなみに3期の超進化は先述の通り進化系譜的には無茶苦茶だが、サイケモン→アスタモン(別種の獣顔を被っている)、ドラクモン→ヤシャモン(仮面)、オポッサモン→チョ・ハッカイモン(マスコット+風船=着ぐるみ)のように連想要素はあるので、実は違和感がない。ドーベルモンも首輪が特徴的なのでその線でも考えたかったが、アーマー体・完全体で首輪を持っているようなデジモンは3期当時いないようだ。
- アサルトモン
https://digimon.net/reference/detail.php?directory_name=assaultmon
- ヴァジラモン
https://digimon.net/reference/detail.php?directory_name=vajramon
- サジタリモン
https://digimon.net/reference/detail.php?directory_name=sagittarimon
まずはケンタウルス型の3体。たまたまかもしれないが、全員黒がメインカラーでドーベルモンから超進化しても色合いの違和感は少ない。首輪もアサルトモンの武装やヴァジラモン、サジタリモンのアーマーになると思えば、結構通じ合っているのではないか。
- メイルドラモン
https://digimon.net/reference/detail.php?directory_name=maildramon
- ライノモン
https://digimon.net/reference/detail.php?directory_name=rhinomon
ヒデアキは関西人らしくお金に目聡いキャラなので、真っ黒推しで行くよりも進化して豪華になる方がいいのではないか、で選ぶとしたらメイルドラモンやライノモンあたりか。いずれも奇跡のデジメンタルで進化するアーマー体なので、ドーベルモンから進化しても格落ちにはならないだろう。両方とも鎧を纏っているタイプかつ4足歩行なので中にドーベルモンが入っている、でも行けそうだ。
- カイザーレオモン
https://digimon.net/reference/detail.php?directory_name=kaiserleomon
ケンタウルス型からはやや見劣りするが、素直に4足歩行そのままに進化するとしたらカイザーレオモンがマッチするだろう。色も黒系だし、「闇」属性ながら正義に目覚めている共通性もある。3期ではハイブリッド体が出なかったので、その位置付けはよくわからないが超進化後に存在していても、少なくとも見てくれ的には違和感がない。
- ブラックマッハガオガモン
https://digimon.net/reference/detail.php?directory_name=blackmachgaogamon
獣デジモンらしく4足歩行が超進化して2足歩行になる路線でもアリだ。ケルベロモン人狼モードなどというのもあるが、登場はクロスウォーズ放送終了後だった。ここで推したいのはブラックマッハガオガモン。公式に登場したのがクロスウォーズ放送中なので、チョ・ハッカイモンら西遊記デジモンのようにリアルタイムで拾っていくのもアリだったはず。黒いことで『セイバーズ』のマッハガオガモンの差別化とドーベルモンからの連続性、サイケモンのような色違い重視共通性なども拾えるからかなりマッチしていると思う。
うーむ、ここまで色々挙げてきたが、ドーベルモンとも共通性があって、ヒデアキらしく豪華にもなりそうな奴いないか…?
- ローダーレオモン
https://digimon.net/reference/detail.php?directory_name=loaderleomon
いたわ。金色ではないかもしれないが、明るい色合いにはなったし、首輪が鬣になったと見立てることもできる。注目すべきは重機をモチーフにしたおかげで黄色と黒のボーダーラインが入っていることで、これはどう見ても関西弁にふさわしいカラーリングだ。また、3期らしく(?)他の進化系譜(今でこそあんま繋がりがないがローダーレオモンはもともとバンチョーレオモンの完全体だった)を一見脈絡なさげに繋げるという実績も解除できる。『クロスウォーズ』ということを考えるとデジクロスの主体にも素材にもなれそうな素質も十分。おお、これで行けそうじゃないか!?
いかがでしたか?(クソブログ)ドーベルモンの超進化先としてローダーレオモンというのが今回の結論です(断じて、そうか超進化しなかったのは死亡フラグを立てたくなかったからか!と言いたいわけではない…でも思いついたからには書きますね)。真面目な話、3期のハンター設定には色々夢があったので、今後クロスウォーズがまた盛り上がることがあるのなら上手に拾ってくれたらうれしいですね。









