志末与志著『怪獣宇宙MONSTER SPACE』

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『ウルトラマンオメガ』第8話のモンスアーガー

 今年のウルトラマンシリーズ最新作はウルトラマンオメガ』だ。『オメガ』でも序盤は新規怪獣登場が集中し、『ブレーザー』以来の新規怪獣重視の路線を受け継いでいる。一方で、『ブレーザー』→『アーク』→『オメガ』の推移を見ると、やはり新規怪獣だけでは登場怪獣を持たせられないことが明らかになってきた。『アーク』や現状の『オメガ』では既存怪獣の着ぐるみ改造も取り入れつつ何とか回しているが、それでも旧怪獣の再登場比率は下がってはいない。ところで、そうした再登場怪獣でも基本は第1期昭和ウルトラ怪獣であった。『トリガー』・『デッカー』では平成怪獣そのものであったり、そのエッセンスを取り入れた新怪獣も登場していたが、それらの再登場の機会はなかったのである。『アーク』ではキングオブモンスが初の再登場を果たしたが、『ブレーザー』以降のウルトラマンが平成怪獣をどのように位置づけて使おうとしているのか、あまり見えてこなかった。
 そうした中、『オメガ』でも新規怪獣ラッシュは一段落する中、8話でモンスアーガーが再登場を果たした。モンスアーガー!元は『ウルトラマンダイナ』の登場怪獣だが、『デッカー』で着ぐるみが新造されて再登場を果たした平成怪獣だ。モンスアーガーの再登場については、『デッカー』当時も記事を書いたが、そこでも再登場への期待を寄せていた。その期待回収としても注目されるところだ。そういうわけでモンスアーガーを中心に『オメガ』8話も簡単に見て行こう。
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 霧降山の濃霧の中、カップルが迷い込んだ空間には古い村のような遺物、そして怪獣がいた!
 これをブリガドーン現象とするオカルトサークル・ゴーストライダーズの調査に付き合うためアユム、そして助手兼ボディガードとしてソラトとコウセイが出向くことになる。そんな中、ブリガドーン現象が発生し飛び出したアユムは異空間に行ってしまう。隠れ里へ迷い込んだアユムは怪獣を発見するが、物音によって怪獣モンスアーガーは目覚めてしまう!(繊細すぎない?)アユムを襲おうとするモンスアーガーだったが、そこへ謎の少年が立ちはだかった。なぜだかわからないがモンスアーガーは少年にビビっていて形無しである。
 ゴーストライダーズは言動がネタ臭いが何気に本格的で、謎の装置で異次元への穴を開けてしまう。ほとんど無理矢理異空間に投入させられるソラトとコウセイも隠れ里へ辿り着きモンスアーガーを発見する。ソラトはモンスアーガーのことを知っている模様。コウセイは「あの怪獣がこの空間を作り出して迷い込んだ人を襲ってるのか!?」と推測するが、ソラトをそれを否定し、モンスアーガーもこの世界に閉じ込められているとする。
 そんな中、機械の不調で異次元への穴が断続的に発生し、モンスアーガーが現実世界に出てきそうになってしまう。食い止めるためにソラトはウルトラマンオメガに変身!モンスアーガーと戦い始めるが、苦戦するとコウセイもトライガロンを使い参戦。オメガはオメガスラッガーでモンスアーガーの後頭部を攻撃しようとするも、ガードが発生し跳ね返されてしまう。それを見たコウセイは「あそこが弱点か!」と看破する。
 一方のゴーストライダーズは機械の不調を抑えられず、ゲートが断続的に発生、モンスアーガーやトライガロンが吸い込まれそうになり、オメガは右往左往する羽目になってしまう。コウセイはレキネスも召喚しようとするが、一度に2体のメテオカイジュウは使えない模様。それを見たトライガロンはコウセイにアイコンタクトし、自身にも武器モードがあることを示唆する。ここにトライガロンアーマーが初登場!高速でモンスアーガーを攻撃し、赤色破壊光弾も挫くとトライガロンクロークレッセントで後頭部を狙い撃ち、クロススラッシュでモンスアーガーを撃破した。
 戦いが終わったところでアユムもソラトとコウセイに合流し、謎の少年を残しながら3人は脱出に成功する。はしゃぐゴーストライダーズとソラトだったが、アユムは「科学を遊びに使うなー!」と一喝…するもその後もノリは変わらなかった模様。結局少年の謎を残しながら物語は閉じられることになる…。

 というわけでモンスアーガー、いかがでしたか?(クソブログ)
 あらすじでは触れ損ねたが、この世界の『太平風土記』では「悪牙」(あが)としても記されており、過去に暴れたところを紅の巨人「ダイダラボッチ」に封印されたという。この伝説がどれくらい事実を反映したものなのか、「ダイダラボッチ」とウルトラマンオメガ、あるいは謎の少年との関係は9月現在不明であるし、今後のシリーズ展開で明かされる可能性もあるので置いておくとして、今回のモンスアーガーは作中のみではそこまで悪そうな奴ではない。悪行らしい悪行はアユムを襲おうとしたくらいで、ソラトも「人を襲っている」疑惑は一蹴している。その癖にオメガは普通にモンスアーガーを倒してしまうので、何だか落ち着かないと言えば落ち着かない。要するにアユムを救出すれば良かったのだから、モンスアーガーを倒す必要はなかったのだが…。
 どうもここらへんモンスアーガーを使った割に、と言うか、ウルトラマンダイナ』でのモンスアーガーは、訪問者にとっての理想を見せるメラニー遊星に迷い込んだ生命体を抹殺する生物兵器だったのだから、コウセイの「迷い込んだ人を襲ってるのか!?」疑惑ドンピシャなのである。だから、これに乗っかっておけば、モンスアーガーのポジションはすごくわかりやすかったはずなのだが、なぜだかソラトはそれを否定してしまうのだ。『太平風土記』でも「悪牙」は暴れん坊だったのだから、モンスアーガーを悪役にすれば良かったと思うのだが。それともソラト的には、空間自体とモンスアーガーは無関係なことを言いたかったのか…?(最初に迷い込んだアユム相手は襲ってるように見えるし…)
 ちなみに今回のモンスアーガーは生物兵器どころか地球人が遭遇する初の宇宙怪獣でもあったが、そうした点も作中では触れなかった。
 戦い描写や能力としては『ダイナ』『デッカー』以来の積み重ねを外してはいないとは言える。もっとも『デッカー』でのモンスアーガーが辻本演出によっていろいろな顔を見せていたのを思うと、まあ…普通だな!後頭部が弱点というのも踏襲されていたが、クレッセントで破壊しつつもトドメはそれと関係なくクロススラッシュなのはあんま繋がりがないというか、どうもアリバイ作り的に破壊しました感は否めない。及第点ちょうどかなあ。

 つまるところ、モンスアーガーは今回で『デッカー』以来2度目の再登場を果たしたわけだが、再登場したなりにそのまま使われたという印象。別に他の怪獣でも成り立ったと言えばそうだが、設定的に悪い怪獣で、オメガとの赤対赤の対決が伝承されてそうという側面では適役だったと言える。…いやーでもやっぱ惜しいよな。「迷い込んだ人を襲っている」ことにすれば、グッとモンスアーガーである意味が上がったし、ソラトに「そうだ、こいつはそういう生物兵器だった」とでも言わせておけば、モンスアーガーはどんな怪獣なのか、自然に説明できたのだが。あえてそうではないとしたことに意味があった、あるいは今後の展開で説明されるのだろうか?「ダイダラボッチ」や謎の少年にモンスアーガーがビビっていたこと、『オメガ』プロローグでも宇宙怪獣と戦っていたことを思うと、このモンスアーガーにも何らかの意味があった可能性は0ではないので、その期待は捨てないでおくが…まあ現状そこまで望むのは期待しすぎだろう。
 結論…再登場怪獣には昭和怪獣が目立ったが、平成怪獣もそのチャンスはあるし、その怪獣を踏まえた演出はしてくれる。うーむ、記事を書いたにしては月並み…。『デッカー』でのモンスアーガー再登場は色々な可能性を広げたが、今回はそのバトンを受け継いで渡した、くらいかな。

おまけ

 今回の再登場に合わせてモンスアーガーのソフビは再販された。値段は770円から990円へ上昇している。


 左が前回版、右が今回の再販版となる。成型色がクリムゾンレッド系からピンク系に変わったのと、足の爪が塗装されたのが変更ポイント。再販で塗装箇所が増えたのは珍しいが、まあ200円値上がりした分のサービスだろうか。色合いは今回の方が着ぐるみのカラッとした赤色には近いものの、以前の濃い赤の方がヒロイックなカッコ良さはある(個人的には以前の色の方が好みではある)。まあそう大きく印象が変わるものではないので、ちゃんとロングセラーになれるといいですね。